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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1510.03430
Dalba et al. (2015)
The Transit Transmission Spectrum of a Cold Gas Giant Planet
(冷たい巨大ガス惑星のトランジット透過スペクトル)
観測と解析の結果、メタン、エタン、アセチレン、脂肪族炭化水素による吸収を検出し、また一酸化炭素によると思われる吸収も検出された。また、雲やヘイズ(もや)とは対照的に、大気の屈折も検出した。これらは、トランジットの最中に調べることができる最小の高度を決定すすものである。
自己無矛盾な系外惑星大気モデルを用いて観測を再現した結果、土星の大気の透過スペクトルとよく一致した。しかし 3.4 μmの強い吸収は再現できていない。この特徴はエタンのガスと、未同定の脂肪族炭化水素の C - H伸縮モードによる吸収が原因だと考えられる。この大きなスペクトル中の特徴は、スピッツァー宇宙望遠鏡の観測バンドの中に入る波長帯にあり、さらなる観測によって透過スペクトルの解釈を変える可能性がある。
今回見られた土星大気中の大きな透過スペクトルの特徴は、冷たく長周期の系外ガス惑星の、現在・将来の観測において観測可能である事を示唆している。
arXiv:1510.03430
Dalba et al. (2015)
The Transit Transmission Spectrum of a Cold Gas Giant Planet
(冷たい巨大ガス惑星のトランジット透過スペクトル)
概要
土星探査機カッシーニに搭載されている、Visual and Infrared Mapping Spectrometerを用いて、土星による太陽の掩蔽の観測を行ったデータの解析を行った。この観測は、系外惑星のトランジットを観測した際と同じ状況に対応している。観測と解析の結果、メタン、エタン、アセチレン、脂肪族炭化水素による吸収を検出し、また一酸化炭素によると思われる吸収も検出された。また、雲やヘイズ(もや)とは対照的に、大気の屈折も検出した。これらは、トランジットの最中に調べることができる最小の高度を決定すすものである。
自己無矛盾な系外惑星大気モデルを用いて観測を再現した結果、土星の大気の透過スペクトルとよく一致した。しかし 3.4 μmの強い吸収は再現できていない。この特徴はエタンのガスと、未同定の脂肪族炭化水素の C - H伸縮モードによる吸収が原因だと考えられる。この大きなスペクトル中の特徴は、スピッツァー宇宙望遠鏡の観測バンドの中に入る波長帯にあり、さらなる観測によって透過スペクトルの解釈を変える可能性がある。
今回見られた土星大気中の大きな透過スペクトルの特徴は、冷たく長周期の系外ガス惑星の、現在・将来の観測において観測可能である事を示唆している。
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