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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1912.11406
Inderbitzi et al. (2019)
Formation of satellites in circumplanetary discs generated by disc instability
(円盤不安定性で生成された周惑星円盤での衛星の形成)

概要

重力不安定性によって形成された,10 木星質量の巨大ガス惑星の周りの広がった低温な周惑星円盤における,衛星系の形成と進化について調査した.種族合成のアプローチを用い,衛星の胚子 (embryo) を持った円盤を用意し,それを移動され質量を降着させ,衝突させ,円盤が散逸するまでに生成された衛星について調べる.

それぞれの計算で,ダスト・ガス比,散逸と再供給のタイムスケール,embryo の数とその移動開始位置を,ありうる範囲内でランダムに設定した.また円盤の構造は,大局的な円盤の 3 次元 SPH シミュレーションの結果から引用した.さらに,結果として形成される衛星系に対する惑星の軌道長半径の影響も調査し,惑星の軌道長半径として 50 AU を基準のケースとした.

基準ケースでは,形成される大部分の衛星は質量がガリレオ衛星に近いものになり,最大値は 3 地球質量程度で,典型的には散逸のタイムスケールと同程度のタイムスケールで衛星が形成される.また,およそ 10 地球質量相当の衛星が惑星に向かって移動て落下し,金属で惑星を汚染する.

惑星の軌道長半径の違いは,主に形成される円盤のサイズに影響を与える.惑星が恒星に近い場合は形成される衛星は軽くなり,形成のタイムスケールは長くなり,またより多くの衛星が惑星へと落下して失われる.これは,円盤が小さい場合は重い衛星がより容易に移動できるためである.

形成された衛星を検出できる期待値は,例えば E-ELT のような今後の強力な望遠鏡であっても,3% 以下と非常に低い.

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