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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:2001.09283
Vazan & Sari (2020)
On the aspect ratio of Oumuamua: less elongated shape for irregular surface properties
(オウムアムアのアスペクト比について:不規則な表面特性をもつ細長くない形状)

概要

恒星間天体オウムアムアの光度曲線の変動が大きいことは,オウムアムアの形状と関連している可能性がある.すなわち,最も長い軸と最も短い軸の比 (アスペクト比) が関連している可能性がある.

いくつかの手法による推定では,オウムアムアのアスペクト比は異常に細長いことが示唆されている.さらに,そのような極端な光度曲線になるためには,オウムアムアの自転軸の向きは観測者に対して垂直である必要があるが,これは確率的には可能性が低い.

しかし,恒星間天体であるオウムアムアは,我々が知る太陽系内の天体のものとは異なる表面特徴を持っている可能性がある.そのためここでは,小惑星的なモデルから表面特性に関するパラメータ空間を拡張し,それがオウムアムアの光度曲線に及ぼす影響を調査した.

4 つのモデルに対して,回転する楕円体形状の天体における光の反射を計算した.それぞれ,ランバート反射,鏡面反射,単一散乱の拡散と後方散乱である.その後,天体のアスペクト比の関数として,観測されたものより大きな光度曲線が得られる可能性を計算した.ここで,自転軸の配置は等方的であることを仮定した.

その結果,ランバート反射と鏡面反射のモデルでは,オウムアムアの細長さは極端な値ではなくなることを見出した.その結果として,自転軸の方向が未知である場合,観測されたオウムアムアの光度曲線の比となる確率は,これらのモデルのほうが高くなる.

ここでは,異なる表面の反射特性がオウムアムアの極端な形状の代替説になることを示す.オウムアムアの形状が極端に細長くない場合,複雑な形成シナリオや極端なアルベドの違いを仮定する必要がなくなる.ここで示唆しているものは理想的な楕円体形状で理想的な反射手法のものであるが,今回の結果は導出されたアスペクト比に対する表面特性の重要性を強調するものである.

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