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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:2002.05892
Hirano et al. (2020)
Evidence for Spin-orbit Alignment in the TRAPPIST-1 System
(TRAPPIST-1 系の自転・軌道の軸の整列の兆候)
視線速度の測定から,射影した恒星の自転軸は,3 つの惑星が同一平面上の軌道を持つと仮定すると 1 ± 28 度と測定された.ただし視線速度データには未知の要因による相関したノイズが存在することには注意が必要である.
また,恒星の吸収線に予想されるスペクトル線の変形の証拠を探査し,惑星 b による “Doppler shadow” を 1.7% の偽陽性確率で検出した.観測された残差の相互相関マップの解析では 19 (+13, -15) 度という値を与えた.
これらの結果は,TRAPPIST-1 の赤道面は惑星の共通軌道平面から大きく傾いてはいないことを示唆している.しかし,この結論を実証するためのさらなる観測が推奨される.
arXiv:2002.05892
Hirano et al. (2020)
Evidence for Spin-orbit Alignment in the TRAPPIST-1 System
(TRAPPIST-1 系の自転・軌道の軸の整列の兆候)
概要
TRAPPIST-1 の惑星の Rossiter-McLaughlin effect (ロシター・マクローリン効果) の測定を行うため,惑星 TRAPPIST-1e, f, b のトランジットの高分散分光観測を実施した.スペクトルは 8.2 m すばる望遠鏡の InfraRed Doppler 分光器で取得し,また同時に測光観測を Las Cumbres Observatory Global Telescope の 1 m 望遠鏡で行った.視線速度の測定から,射影した恒星の自転軸は,3 つの惑星が同一平面上の軌道を持つと仮定すると 1 ± 28 度と測定された.ただし視線速度データには未知の要因による相関したノイズが存在することには注意が必要である.
また,恒星の吸収線に予想されるスペクトル線の変形の証拠を探査し,惑星 b による “Doppler shadow” を 1.7% の偽陽性確率で検出した.観測された残差の相互相関マップの解析では 19 (+13, -15) 度という値を与えた.
これらの結果は,TRAPPIST-1 の赤道面は惑星の共通軌道平面から大きく傾いてはいないことを示唆している.しかし,この結論を実証するためのさらなる観測が推奨される.
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