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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:2003.05932
Nielsen et al. (2020)
Three Short Period Jupiters from TESS
(TESS による 3 つの短周期木星型惑星)
等級:V = 11.13
質量:0.781 太陽質量
半径:0.7242 太陽半径
光度:0.2099 太陽光度
有効温度:4590 K
金属量:[Fe/H] = 0.18
年齢:41 億歳
距離:61.89 pc
自転周期:12.3 日
質量:3.213 木星質量
軌道周期:0.9809734 日
軌道長半径:0.01782 AU
平衡温度:1411 K
有効温度:3861 K
質量:0.30 太陽質量
スペクトル型:M 型星
TESS のデータから,全位相曲線の解析を実行した,反射光と潮汐力による楕円変形による変光,およびドップラーブーストによる変光を検出した.
中心星の HIP 65A は連星系の片方であり,伴星の HIP 65B は 269 AU 離れた位置を公転している.
惑星の半径は grazing transit のため弱い制約しか与えることができず,2.03 (+0.61, -0.49) 木星半径と推定される.惑星半径は非常に大きいが,トランジットがかすめる配置であるため半径が過大評価されている可能性がある.
中心星に近接して公転するガス惑星は半径が膨張している可能性がある.この惑星が受け取るフラックスと惑星質量を考慮すると,半径が 1.5 木星半径より大きいとは考えにくい.
等級:V = 12.73
質量:0.948 太陽質量
半径:1.167 太陽半径
光度:1.047 太陽光度
有効温度:5404 K
金属量:[Fe/H] = 0.24
年齢:128.2 億歳
距離:362.1 pc
質量:1.18 木星質量
軌道周期:2.0845435 日
軌道長半径:0.03138 AU
平衡温度:1588 K
等級:V = 12.36
質量:1.147 太陽質量
半径:1.288 太陽半径
光度:1.789 太陽光度
有効温度:5880 K
金属量:[Fe/H] = 0.24
年齢:47 億歳
距離:412.5 pc
質量:0.791 木星質量
軌道周期:2.2554477 日
軌道長半径:0.03524 AU
平衡温度:1715 K
今回発見された 3 惑星の中で最も長周期だが,惑星が受ける輻射は一番大きく,海王星砂漠の右端に位置している.惑星が受けている輻射の強度を考えるとこの惑星は非常に高密度であり,これは大気の揮発性物質の層が光蒸発で剥ぎ取られ,惑星の自己重力が大気散逸に対抗できる程度にまでなったという見方を支持している.
arXiv:2003.05932
Nielsen et al. (2020)
Three Short Period Jupiters from TESS
(TESS による 3 つの短周期木星型惑星)
概要
Transiting Exoplanet Survey Satellite (TESS) ミッションでの 3 つのホットジュピターの発見の確認と質量決定について報告する.パラメータ
HIP 65A 系
HIP 65A
スペクトル型:K4V等級:V = 11.13
質量:0.781 太陽質量
半径:0.7242 太陽半径
光度:0.2099 太陽光度
有効温度:4590 K
金属量:[Fe/H] = 0.18
年齢:41 億歳
距離:61.89 pc
自転周期:12.3 日
HIP 65Ab
半径:2.03 木星半径質量:3.213 木星質量
軌道周期:0.9809734 日
軌道長半径:0.01782 AU
平衡温度:1411 K
HIP 65B
等級:V = 16.55有効温度:3861 K
質量:0.30 太陽質量
スペクトル型:M 型星
HIP 65A 系について
HIP 65Ab (TOI-129, TIC-201248411) は超短周期惑星である.トランジットは中心星をかすめる grazing transit であり,衝突係数は 1.17 と 1 より大きい値である.そのため惑星半径の制約はかなり誤差が大きいものとなった.TESS のデータから,全位相曲線の解析を実行した,反射光と潮汐力による楕円変形による変光,およびドップラーブーストによる変光を検出した.
中心星の HIP 65A は連星系の片方であり,伴星の HIP 65B は 269 AU 離れた位置を公転している.
惑星の半径は grazing transit のため弱い制約しか与えることができず,2.03 (+0.61, -0.49) 木星半径と推定される.惑星半径は非常に大きいが,トランジットがかすめる配置であるため半径が過大評価されている可能性がある.
中心星に近接して公転するガス惑星は半径が膨張している可能性がある.この惑星が受け取るフラックスと惑星質量を考慮すると,半径が 1.5 木星半径より大きいとは考えにくい.
TOI-157 系
TOI-157
スペクトル型:G9IV等級:V = 12.73
質量:0.948 太陽質量
半径:1.167 太陽半径
光度:1.047 太陽光度
有効温度:5404 K
金属量:[Fe/H] = 0.24
年齢:128.2 億歳
距離:362.1 pc
TOI-157b
半径:1.286 木星半径質量:1.18 木星質量
軌道周期:2.0845435 日
軌道長半径:0.03138 AU
平衡温度:1588 K
TOI-157 系について
TOI-157b (TIC 140691463) は典型的なホットジュピターである.中心星は進化した G9 準巨星であり,興味深い惑星系である.また,惑星半径は膨張している.TOI-169 系
TOI-169
スペクトル型:G1V等級:V = 12.36
質量:1.147 太陽質量
半径:1.288 太陽半径
光度:1.789 太陽光度
有効温度:5880 K
金属量:[Fe/H] = 0.24
年齢:47 億歳
距離:412.5 pc
TOI-169b
半径:1.086 木星半径質量:0.791 木星質量
軌道周期:2.2554477 日
軌道長半径:0.03524 AU
平衡温度:1715 K
TOI-169 系について
TOI-169b (TIC 183120439) は膨張したホットジュピターである.今回発見された 3 惑星の中で最も長周期だが,惑星が受ける輻射は一番大きく,海王星砂漠の右端に位置している.惑星が受けている輻射の強度を考えるとこの惑星は非常に高密度であり,これは大気の揮発性物質の層が光蒸発で剥ぎ取られ,惑星の自己重力が大気散逸に対抗できる程度にまでなったという見方を支持している.
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