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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:2003.06424
von Essen et al. (2020)
HST/STIS transmission spectrum of the ultra-hot Jupiter WASP-76 b confirms the presence of sodium in its atmosphere
(ウルトラホットジュピター WASP-76b の HST/STIS 透過スペクトルから大気中のナトリウムの存在を確認)

概要

ウルトラホットジュピター WASP-76b の大気の透過スペクトルについて報告する.ハッブル宇宙望遠鏡の Space Telescope Imaging Spectrograph (STIS) を用いて得られたアーカイブデータの解析を行った.

観測データは 3 回のトランジットからなり,2 回は波長域が 2900-5700 Å,3 番目は 5250-10300 Å でのデータである.1 次元の時間依存のスペクトルから,白色光での光度曲線と波長依存性のある光度曲線を構築した.後者の典型的な積分バンド幅は ~200 Å である.

WASP-76 の伴星の存在を考慮に入れつつ,波長依存性のある惑星・恒星の半径比を計算した.その結果,惑星の透過スペクトルは短波長の方向に向かって不透明度が増加するスペクトルの傾きを示し,惑星の平衡温度を仮定するとトランジット深さは 3 スケールハイト分に相当した.

この惑星は過去に大気中のナトリウムの検出が報告されている.ハッブル宇宙望遠鏡で得られたデータを,ナトリウムの波長を中心としたより狭いバンドを用いて再解析を行った.この透過スペクトルの大気復元から,2.9σ でナトリウムの兆候が検出されたことを報告する.この場合,大気の上端 (10-5 bar) での温度は 2300 K と計算される.
また,酸化チタン (TiO) の暫定的な兆候も検出された.しかし,TiO の発見を確認するためにはさらなる地上からの高分散観測が必要である.

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