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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1601.07680
Santerne et al. (2016)
EPIC211089792 b: an aligned and inflated hot jupiter in a young visual binary
(EPIC 211089792b:若い実視連星中の膨張した軌道面の揃ったホットジュピター)
中心星は比較的明るい G7型星であり,スペクトル型 K5V の伴星を持つ.恒星の自転とリチウム存在量から.この系は ~ 450 Myr より若いと考えられる.
ロシター効果からは,恒星の自転軸と惑星の公転軸は揃っていることが判明した.
トランジット深さは深く,中心星も明るいため,今後の宇宙空間からもしくは地上望遠鏡からの観測の良いターゲットである.
スペクトル型:G7V
金属量:[Fe/H] = 0.16
有効温度:5358 K
質量:0.94太陽質量
半径:0.86太陽半径
距離:185 pc
自転周期:10.79日
年齢は,Dartmouth stellar tracks (Dotter et al. 2008) によると, ~ 2.6 Gyr となる.しかしリチウム存在量と自転周期からは ~ 450 Myr という値が得られる.どちらも,M34 の年齢 (250 Myr) よりは古い.
観測の S/N 比がほぼ 1 に近く,信頼できる測定精度ではなかったため,Ca II 線での活動度の測定は出来なかった.
また伴星 (EPIC 211089792 B) は,有効温度 4400 K,スペクトル型が K5V であり,主星との投影距離は 800 AU である.
・EPIC 211089792b
公転周期:3.2588321日
軌道長半径:0.04217 AU
軌道離心率:0.066
質量:0.73木星質量
半径:1.19木星半径
密度:木星の平均密度の 0.43 倍
平衡温度:1171 K
恒星の自転軸と惑星の公転軸の角度:1.5° ± 8.7°
なお,リチウムや鉄の存在度はヒアデス星団と合致している.しかし固有運動が異なり,まだヒアデス星団から距離が離れすぎている.従ってヒアデス星団のメンバーでも無いだろうと考えられる.
arXiv:1601.07680
Santerne et al. (2016)
EPIC211089792 b: an aligned and inflated hot jupiter in a young visual binary
(EPIC 211089792b:若い実視連星中の膨張した軌道面の揃ったホットジュピター)
概要
新しいホットジュピター EPIC 211089792b の発見を報告する.この惑星は,Super-WASP プロジェクトの観測で発見され,後にケプラー K2 ミッションの Campaign 4 でも観測された.中心星は比較的明るい G7型星であり,スペクトル型 K5V の伴星を持つ.恒星の自転とリチウム存在量から.この系は ~ 450 Myr より若いと考えられる.
ロシター効果からは,恒星の自転軸と惑星の公転軸は揃っていることが判明した.
トランジット深さは深く,中心星も明るいため,今後の宇宙空間からもしくは地上望遠鏡からの観測の良いターゲットである.
パラメータ
・EPIC 211089792スペクトル型:G7V
金属量:[Fe/H] = 0.16
有効温度:5358 K
質量:0.94太陽質量
半径:0.86太陽半径
距離:185 pc
自転周期:10.79日
年齢は,Dartmouth stellar tracks (Dotter et al. 2008) によると, ~ 2.6 Gyr となる.しかしリチウム存在量と自転周期からは ~ 450 Myr という値が得られる.どちらも,M34 の年齢 (250 Myr) よりは古い.
観測の S/N 比がほぼ 1 に近く,信頼できる測定精度ではなかったため,Ca II 線での活動度の測定は出来なかった.
また伴星 (EPIC 211089792 B) は,有効温度 4400 K,スペクトル型が K5V であり,主星との投影距離は 800 AU である.
・EPIC 211089792b
公転周期:3.2588321日
軌道長半径:0.04217 AU
軌道離心率:0.066
質量:0.73木星質量
半径:1.19木星半径
密度:木星の平均密度の 0.43 倍
平衡温度:1171 K
恒星の自転軸と惑星の公転軸の角度:1.5° ± 8.7°
その他
K2 Champaign 4 では,プレアデス星団とヒアデス星団が観測範囲に入っている.今回の恒星はプレアデス星団のメンバーではない.プレアデス星団のメンバーである確率は 2%未満である (Bouy et al. 2015).なお,リチウムや鉄の存在度はヒアデス星団と合致している.しかし固有運動が異なり,まだヒアデス星団から距離が離れすぎている.従ってヒアデス星団のメンバーでも無いだろうと考えられる.
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