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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1507.07967
Matsakos & Königl (2015)
A hot Jupiter for breakfast? --- Early stellar ingestion of planets may be common
(朝食としてのホットジュピター 初期の恒星による惑星の飲み込みは一般的である)
ここでは、円盤内縁まで到達した惑星は潮汐相互作用によって、~1 Gyr程度で中心星に飲み込まれることを示す。
さらに、太陽型星の場合は、惑星の公転軸と恒星の自転軸の角度が初期に大きく違っていたとしても、惑星の飲み込み後には恒星の自転軸を惑星の公転軸の向きに近づける可能性について議論する。
初めから恒星の自転軸と惑星の公転軸が揃っていない場合、中心星の有効温度が 6250 K程度より高温な場合は軸が揃わない。
これは、太陽型星とは異なり、中心星の自転角運動量は典型的には惑星の軌道角運動量より大きいからである。
中心星の自転角運動量が大きい理由は、非効率なmagnetic brakingと、慣性モーメントの大きさに起因する。
この効果は離れた惑星でも発生するが、潮汐相互作用は距離が遠くなるに従って急激に減少するので弱くなる。
もし ~50%程度の系がホットジュピターを持っていた場合、このシナリオは以下の観測的な特徴を説明することができる可能性がある。
(1) 惑星質量や公転周期とに関わりなく、低温度星周りの惑星公転軸と恒星の自転軸はよく揃っている
(2) 高温度星まわりに公転軸と恒星の自転軸がずれている惑星が存在すること
(3) 逆行軌道を持つホットジュピターの現在の上限
(4) 恒星の自転周期とホットジュピター質量の逆相関関係
"A hot Jupiter for breakfast?"という、なんとも言えないタイトル。
内容は、円盤内縁まで落ちてきたガス惑星が潮汐で中心星に落ち、各種傾斜角が変化にも影響があるというお話でした。
arXiv:1507.07933
Forbes (2015)
Curveballs in protoplanetary disks - the effect of the Magnus force on planet formation
(原始惑星系円盤におけるカーブボール:マグヌス効果が惑星に与える影響)
ここでは、層流の原始惑星系円盤内での解析的な議論と、各粒子に対する運動方程式の数値積分を行った。
特にメートルサイズの粒子に注目する。
このサイズの粒子は、1 AUの距離からは ~100年のオーダーで中心星に落下してしまうと考えられてきた。
流体力学的な効果を考慮すると、数ファクター分円盤内部での寿命が延びることが判明した。
また、オーダー 10 cmより大きい粒子に関しては、円盤内側ではマグヌス力による速度が、重力不安定による微惑星形成を妨げる。
ストリーミング不安定性での最大線型成長モードはマグヌス力による拡散の効果を入れても成長するが、マグヌス効果が非線形進化にどう影響するかについては今後の課題である。
原始惑星系円盤中でのカーブボール!!!
これまたすごいタイトルです。こんなタイトルの論文もアリなんですね
マグヌス力、しばしば変化球が変化する原因としてあげられるマグヌス効果として有名です。
今回はその効果が微惑星に対してどのくらい寄与するのかという内容です。
arXiv:1507.07967
Matsakos & Königl (2015)
A hot Jupiter for breakfast? --- Early stellar ingestion of planets may be common
(朝食としてのホットジュピター 初期の恒星による惑星の飲み込みは一般的である)
概要
惑星形成と進化のモデルでは、円盤内で巨大惑星は効率的に形成され、それらは円盤内を内縁に向かって速い惑星移動を起こし、その時点での質量が木製程度以下なら内縁の半径にとどまることが予測されている。ここでは、円盤内縁まで到達した惑星は潮汐相互作用によって、~1 Gyr程度で中心星に飲み込まれることを示す。
さらに、太陽型星の場合は、惑星の公転軸と恒星の自転軸の角度が初期に大きく違っていたとしても、惑星の飲み込み後には恒星の自転軸を惑星の公転軸の向きに近づける可能性について議論する。
初めから恒星の自転軸と惑星の公転軸が揃っていない場合、中心星の有効温度が 6250 K程度より高温な場合は軸が揃わない。
これは、太陽型星とは異なり、中心星の自転角運動量は典型的には惑星の軌道角運動量より大きいからである。
中心星の自転角運動量が大きい理由は、非効率なmagnetic brakingと、慣性モーメントの大きさに起因する。
この効果は離れた惑星でも発生するが、潮汐相互作用は距離が遠くなるに従って急激に減少するので弱くなる。
もし ~50%程度の系がホットジュピターを持っていた場合、このシナリオは以下の観測的な特徴を説明することができる可能性がある。
(1) 惑星質量や公転周期とに関わりなく、低温度星周りの惑星公転軸と恒星の自転軸はよく揃っている
(2) 高温度星まわりに公転軸と恒星の自転軸がずれている惑星が存在すること
(3) 逆行軌道を持つホットジュピターの現在の上限
(4) 恒星の自転周期とホットジュピター質量の逆相関関係
"A hot Jupiter for breakfast?"という、なんとも言えないタイトル。
内容は、円盤内縁まで落ちてきたガス惑星が潮汐で中心星に落ち、各種傾斜角が変化にも影響があるというお話でした。
arXiv:1507.07933
Forbes (2015)
Curveballs in protoplanetary disks - the effect of the Magnus force on planet formation
(原始惑星系円盤におけるカーブボール:マグヌス効果が惑星に与える影響)
概要
自転する微惑星は、原始惑星系円盤内で、ガスに対する相対速度に対して垂直な方向に流体力学的な力を受ける。ここでは、層流の原始惑星系円盤内での解析的な議論と、各粒子に対する運動方程式の数値積分を行った。
特にメートルサイズの粒子に注目する。
このサイズの粒子は、1 AUの距離からは ~100年のオーダーで中心星に落下してしまうと考えられてきた。
流体力学的な効果を考慮すると、数ファクター分円盤内部での寿命が延びることが判明した。
また、オーダー 10 cmより大きい粒子に関しては、円盤内側ではマグヌス力による速度が、重力不安定による微惑星形成を妨げる。
ストリーミング不安定性での最大線型成長モードはマグヌス力による拡散の効果を入れても成長するが、マグヌス効果が非線形進化にどう影響するかについては今後の課題である。
原始惑星系円盤中でのカーブボール!!!
これまたすごいタイトルです。こんなタイトルの論文もアリなんですね
マグヌス力、しばしば変化球が変化する原因としてあげられるマグヌス効果として有名です。
今回はその効果が微惑星に対してどのくらい寄与するのかという内容です。
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