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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1712.00415
Tregloan-Reed et al. (2017)
Possible detection of a bimodal cloud distribution in the atmosphere of HAT-P-32\,A\,b from multi-band photometry
(多バンド測光からの HAT-P-32Ab の大気における雲の二峰性分布の検出の可能性)

概要

HAT-P-32 の惑星系における,8 回のトランジットイベントの,高精度測光観測を行った.
1 回のトランジットは 2 つの望遠鏡によって同時に観測され,そのうちの 1 つの望遠鏡では,3 つの可視光のバンドで同時測光観測を行ったことにより,得られた光度曲線の合計は 11 である.

フィルタの選択と,デフォーカスした測光技術の使用を合わせることで,地上からの u バンド (350 nm) の非常に高精度なトランジットを得ることが可能となった.この観測の二乗平均平方根散乱は ~ 1 mmag である.

合計 11 回のトランジットは,PRISM とGEMC を用いてモデル化し,惑星系の物理特性の計算を行った.
中心星の質量と半径は 1.182 太陽質量,1.225 太陽半径であり,惑星の質量と半径は 0.80 木星質量,1.807 木星半径となり,平均密度は木星の 0.126 倍である.これらの結果は,過去の観測結果と整合的である.

また惑星大気の透過スペクトルを測定し,理論的な透過スペクトルと比較を行った.その結果,二峰性の雲粒子の分布を持っている可能性が示された.すなわち,レイリー散乱を起こすヘイズと,灰色吸収特性を示す雲粒子の 2 種類である.

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