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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1712.06721
Gaidos et al. (2017)
What and Whence 1I/`Oumuamua?
(オウムアムアは何でどこから来たのか?)

概要

太陽系内で初めて確認された恒星間天体 1I/`Oumuamua (オウムアムア) は,他の恒星系から放出された小天体だと思われる.しかしフライバイが短く,また暗いためにこの天体の観測は難しい.

この天体の 2 つの特筆すべき特徴は,自転による大きな光度変動 (2 - 2.5 mag) があることと,遭遇前の太陽に対する運動の大きさである.前者は,この天体の形状が極めて細長い (軸比が 10:1 以上) であることを示唆している,後者は,近傍の恒星アソシエーション中にある,若い恒星の原始惑星系円盤に起源を持つことを示唆している.

オウムアムアの示す変動性は,この天体が平衡状態に近い楕円体要素で異質な接触連星からなるとしても説明できる.つまり,明るくダストの多い内側の半球と,より暗いダストのない外向きの極部分から構成されるとするものである.

オウムアムアが,若い恒星アソシエーションと同じ運動成分を持っている可能性は 1% 未満と考えられる.太陽近傍にこのような若い天体がいるという説明の一つは,天体のダストマントルの喪失と表面の宇宙線による暗色化によって,数億年のうちにこのような天体は検出できない状態になってしまうというものである.

このような天体の研究は,初期の惑星形成過程を調査することが出来る手段であり,原始惑星系円盤の観測と隕石の研究を補完するものになる可能性がある.

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