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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1712.07891
Kubyshkina et al. (2017)
Young planets under extreme UV irradiation. I. Upper atmosphere modelling of the young exoplanet K2-33b
(極端な紫外線輻射の元での若い惑星 I.若い系外惑星 K2-33b の上層大気モデリング)

概要

K2-33 系は,若い M 型の中心星をトランジットする,~ 5 地球半径の惑星を一つ持つ系である.惑星 K2-33b の質量は現在のところ不明であり,観測からの上限値は 5.4 木星質量である.この系は年齢が 2000 万年未満と非常に若く,惑星進化の最も初期の段階を研究するための良い対象である.

惑星系の初期段階では,惑星は中心星から放射される極めて強い高エネルギーの放射を受ける.ここでは,1 次元流体シミュレーションを用いて,惑星の高層大気のシミュレーションを行った.

この惑星の質量として,2 - 40 地球質量の範囲を考慮し,惑星の平衡温度は 850 - 1300 K の範囲を考えた.これは,ガス惑星の収縮の結果としての内部加熱の大小に対応させるためである.

シミュレーションの結果,惑星質量によって主に左右される大気の温度分布を得たが,この温度分布に対して惑星の平衡温度が与える影響は二次的なものであることも分かった.

惑星質量が 7 - 10 地球質量未満の場合,大気の散逸率は非常に大きい.これは惑星の弱い重力と中心星からの大きな熱エネルギーによるものである.大気散逸率は惑星質量の減少とともに増加し,平衡温度の増加とともに増加する.
より大きな質量の場合,大気散逸は代わりに高エネルギーの恒星放射の吸収によって駆動される.

大気が完全に散逸するタイムスケールとこの系の年齢の大まかな比較からは,K2-33b は 10 地球質量よりも重いことが示唆される.

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