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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1801.01567
Hedman et al. (2018)
Spatial Variations in the Dust-to-Gas Ratio of Enceladus' Plume
(エンケラドゥスのプルームのダスト・ガス比における空間変動)

概要

2010 年の 138 日目の日に,土星の衛星 Enceladus (エンケラドゥス) の南極大地から噴出しているダストとガスのプルーム (plume,噴出物) が,太陽と土星探査機カッシーニの間を通過した.この際のカッシーニから見たプルームによる太陽の掩蔽を,カッシーニの Ultraviolet Imaging Spectrograph (UVIS) と Visual and Infrared MappingSpectrometer (VIMS) を用いて観測した.この観測によって,同じ視線方向のプルームのガスとダストの構成を同時測定することができた.

UVIS での測定の結果は,Hansen et al. (2011) にて報告されている,
ここでは VIMS のデータの解析と,そこから分かるプルームの粒子の内容について報告する.

また,VIMS と UVIS 両方測定から,Baghdad と Damascus sulci (溝状の構造) 上空のプルーム物質は,Alexandria と Cairo sulci 上空の物質よりも,ダスト・ガス比 (ガスに対するダストの量) がおおむね 1 桁大きいことが判明した.

プルームのダスト・ガス比における類似の傾向は,カッシーニが 2009 年にプルーム内を通過して,Ion and Neutral Mass Spectrometer (INMS), Radio and Plasma WaveScience instrument (RPWS) と Cosmic Dust Analyzer (CDA) を用いてダストとガスの密度を直接測定したときにも見られた (Dong et al. 2015).

今回の結果と,過去に報告されている,異なる場所から噴出している物質に見られる系統的な違いは,エンケラドゥスの南極大地における表面下の環境の違いを反映している可能性がある.

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