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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1801.01223
Ricci et al. (2018)
Investigating the early evolution of planetary systems with ALMA and the Next Generation Very Large Array
(ALMA と Next Generation Very Large Array での惑星系の初期進化の調査)

概要

Atacama Large Millimeter/submillimeter Array (ALMA,アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)Next Generation Very Large Array (ngVLA) によって,中心星に近い惑星と円盤物質の間の重力相互作用によって形成される,若い近傍の円盤中のサブ構造を観測する可能性について調べた.

LA-COMPASS 流体力学コードを用いて,円盤内のガスとダストの力学のシミュレーションを行った.その結果を元に,サブミリメートルからセンチメートル波長でのダスト連続波放射の合成画像を作成し,ALMA と ngVLA で観測した場合の模擬データを作成した.また,これらの観測装置で観測が可能な円盤と惑星の特性について,パラメータサーチを行った.

その結果,ngVLA の角度分解能 5 ミリ秒角 (波長 3 mm での観測の場合) で,最も太陽系近傍の星形成領域にある太陽類似星から 1 - 5 au の距離にある,最小で 5 地球質量程度の惑星を持つ円盤に形成されたギャップと方位角方向の非対称性を発見し,特徴づけることが出来ると推測される.

ALMA での観測の場合は,中心星から 5 au の位置で,最小で 20 地球質量程度の惑星によるギャップを検出できる.

5 - 10 地球質量程度のスーパーアース惑星によって円盤中に開けられるギャップは,円盤の粘性が α ~ 10-5 と小さく,圧力スケールハイトが低い (5 au で円盤の圧力スケールハイトが ~ 0.025 au) の場合,ngVLA で検出可能であると考えられる.
ngVLA は,円盤と惑星の相互作用によって形成される,円盤の方位角方向の非対称構造の固有運動を測定することが出来る.また,恒星から 1 - 5 au の距離の惑星周りに周惑星円盤が存在する場合,一週間から数週間程度のタイムスケールの観測で測定できる可能性がある.







現在稼働中の大型電波干渉計に Very Large Array (VLA) がありますが,その次世代版として計画されているものが Next Generation Very Large Array (ngVLA) です.日本語の定訳はありませんが,直訳すると「次世代超大型干渉系」あたりでしょうか.

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