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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1802.05277
Mayo et al. (2018)
275 Candidates and 149 Validated Planets Orbiting Bright Stars in K2 Campaigns 0-10
(K2 キャンペーン 0 - 10 の明るい恒星を公転する 275 個の候補と 149 の確定した惑星)
ここでは,K2 ミッションの Campaign 0 - 10 の間に検出された 275 個の惑星候補天体について報告する.これらは,ケプラーバンドで 13 等級よりも明るい恒星で,なおかつ高分散 (R = 44000) の分光観測が得られている惑星候補天体である.
これらの候補を,vespa パッケージを用いて解析し (Morton 2012, 2015),偽陽性確率 (false positive propability, FPP,得られたシグナルが惑星由来ではない確率) を計算した.
その結果,149 個の候補天体で FPP が 0.1%未満となり,これらは惑星によるトランジットシグナルであると確定した.これらのうち 39 個は,これまでに解析されていたが未確定のまま惑星候補天体として扱われていたものであり,また 56 個はこれまでに検出されていなかったものである.従って,今回新しく惑星だと確定したのは 95 個である.
ここでは,データリダクション,候補天体の識別,統計的検証のプロセスについて記述し,また惑星候補天体および新しく確定した惑星の統計についても調査を行った.
解析したサンプル中には,惑星半径分布に存在するギャップについての暫定的な兆候が見られる.Fulton et al. (2017) による,ケプラー候補サンプルについての同様の調査と比較を行った結果,K2 ミッションでの惑星候補や確定した惑星の分布中に存在するギャップを定量的に確定するためには,さらなる惑星の発見が必要であると結論付けた.
今回の研究は,確認された K2 惑星の数をおよそ 50% 増加させ,今後のフォローアップ観測のための新たなターゲットを提供することに繋がる.また,今後の K2 キャンペーンや,2018 年に打ち上げ予定の Transiting Exoplanet Survey Satellite (TESS) で得られることが期待される,惑星候補天体を検証するためのフレームワークとしても役立つ.
arXiv:1802.05277
Mayo et al. (2018)
275 Candidates and 149 Validated Planets Orbiting Bright Stars in K2 Campaigns 0-10
(K2 キャンペーン 0 - 10 の明るい恒星を公転する 275 個の候補と 149 の確定した惑星)
概要
2014 年以降,NASA のケプラー K2 ミッションでは,トランジット惑星を探査するために黄道面の領域の大部分を観測し,何百もの惑星候補天体を検出してきた.この観測は少なくとも 2018 年前半まで計画されており,K2 ミッションはさらに多くの惑星候補天体を引き続き検出する予定である.ここでは,K2 ミッションの Campaign 0 - 10 の間に検出された 275 個の惑星候補天体について報告する.これらは,ケプラーバンドで 13 等級よりも明るい恒星で,なおかつ高分散 (R = 44000) の分光観測が得られている惑星候補天体である.
これらの候補を,vespa パッケージを用いて解析し (Morton 2012, 2015),偽陽性確率 (false positive propability, FPP,得られたシグナルが惑星由来ではない確率) を計算した.
その結果,149 個の候補天体で FPP が 0.1%未満となり,これらは惑星によるトランジットシグナルであると確定した.これらのうち 39 個は,これまでに解析されていたが未確定のまま惑星候補天体として扱われていたものであり,また 56 個はこれまでに検出されていなかったものである.従って,今回新しく惑星だと確定したのは 95 個である.
ここでは,データリダクション,候補天体の識別,統計的検証のプロセスについて記述し,また惑星候補天体および新しく確定した惑星の統計についても調査を行った.
解析したサンプル中には,惑星半径分布に存在するギャップについての暫定的な兆候が見られる.Fulton et al. (2017) による,ケプラー候補サンプルについての同様の調査と比較を行った結果,K2 ミッションでの惑星候補や確定した惑星の分布中に存在するギャップを定量的に確定するためには,さらなる惑星の発見が必要であると結論付けた.
今回の研究は,確認された K2 惑星の数をおよそ 50% 増加させ,今後のフォローアップ観測のための新たなターゲットを提供することに繋がる.また,今後の K2 キャンペーンや,2018 年に打ち上げ予定の Transiting Exoplanet Survey Satellite (TESS) で得られることが期待される,惑星候補天体を検証するためのフレームワークとしても役立つ.
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