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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1811.05920
Tal-Or et al. (2018)
Prospects for detecting the astrometric signature of Barnard's Star b
(バーナード星b のアストロメトリの特徴の検出可能性)
バーナード星は太陽に近く,正確なアストロメトリ観測から惑星の真の質量が測定できるかどうかが興味の対象になっている.ここでは,現在と将来のアストロメトリ観測装置の能力と限界についてレビューをする.バーナード星の視線速度の解析結果と,軌道配置に対して等方的な確率分布を仮定した.
その結果,バーナード星b によるバーナード星の位置変動を Gaia の観測で検出できる可能性は,ほんの 1% 程度に過ぎないと判明した.ハッブル宇宙望遠鏡を用いた観測の場合は,検出確率は 10% 程度になる.もしハッブル宇宙望遠鏡で検出されなかった場合,惑星質量の上限値は ~8 地球質量となることが示唆される.これはスーパーアースの質量範囲内である.
次の 10 年では,Wide-Field Infrared Space Telescope (WFIRST) によって惑星の真の質量を 99% 程度の確率で測定できるだろう.
arXiv:1811.05920
Tal-Or et al. (2018)
Prospects for detecting the astrometric signature of Barnard's Star b
(バーナード星b のアストロメトリの特徴の検出可能性)
概要
バーナード星で低振幅の視線速度の変動が発見され,最小質量が 3.2 地球質量で軌道周期 233 日程度の惑星の存在が示唆されている.バーナード星は太陽に近く,正確なアストロメトリ観測から惑星の真の質量が測定できるかどうかが興味の対象になっている.ここでは,現在と将来のアストロメトリ観測装置の能力と限界についてレビューをする.バーナード星の視線速度の解析結果と,軌道配置に対して等方的な確率分布を仮定した.
その結果,バーナード星b によるバーナード星の位置変動を Gaia の観測で検出できる可能性は,ほんの 1% 程度に過ぎないと判明した.ハッブル宇宙望遠鏡を用いた観測の場合は,検出確率は 10% 程度になる.もしハッブル宇宙望遠鏡で検出されなかった場合,惑星質量の上限値は ~8 地球質量となることが示唆される.これはスーパーアースの質量範囲内である.
次の 10 年では,Wide-Field Infrared Space Telescope (WFIRST) によって惑星の真の質量を 99% 程度の確率で測定できるだろう.
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天文・宇宙物理関連メモ vol.1042 Ribas et al. (2018) バーナード星のスノーライン付近を公転するスーパーアース候補の発見