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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1811.08072
Trilling et al. (2018)
Spitzer Observations of Interstellar Object 1I/`Oumuamua
(恒星間天体オウムアムアのスピッツァー観測)

概要

オウムアムア (1I/`Oumuamua) は,太陽系内で初めて確認された恒星間天体である.ここでは2017 年 11 月 21 日 - 22 日にスピッツァー宇宙望遠鏡を用いて行われたオウムアムアの観測結果について報告する.

この観測では,4.5 µm の波長で 30.2 時間積分観測を行った.
その結果天体は検出されず,フラックスの 3 σ の上限値として 0.3 µJy を与えた.

この結果は,天体の熱的ビーミングパラメータが低い・中間的・高い,それぞれの場合を考慮すると,有効球直径が 98, 140, 440 メートル未満,アルベドは 0.2, 0.1, 0.01 以上であると推定される.これは,オウムアムアの形状の長軸と短軸の比率を 6:1 とすると,サイズは 240:40,341:57,1080:180 メートルであることに対応する.

また,オウムアムアが放出するダストの量にも上限を与えた.さらに一酸化炭素と二酸化炭素放出率への上限値を与え,これは過去の結果よりも低い値であった.その他のガス種の生成率への制約は与えられなかった.

オウムアムアの軌跡は非重力的な加速を見せており,この加速の度合いは天体のサイズと質量,および存在が想定されるガス放出に敏感であるため,天体のサイズと脱ガスへの制約を与えることは重要である.

オウムアムアは,新鮮で明るい氷のマントルを生成する,低水準の近日点通過時の揮発性物質放出を経験したかも知れないという説を提案する.このモデルは,期待される熱的ビーミングパラメータと整合的であり,この解に対しては高いアルベドが示唆される.しかし一酸化炭素と二酸化炭素の生成率への厳しい制約からは,他のガス種,おそらくは水が,観測された非重力的加速を説明するのに必要である.

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