×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1902.03900
Kipping et al. (2019)
A resonant pair of warm giant planets revealed by TESS
(TESS で明らかになった温暖な巨大惑星の共鳴ペア)
中心星の TOI-216 は 0.87 太陽質量の矮星であり,周囲を 8.2, 11.3 地球半径の惑星が 17.01,34.57 日周期でそれぞれトランジットしている.トランジットタイミング変化 (transit timing variation, TTV) が反相関を示しており,このことから 2 つの惑星は同じ恒星をトランジットしており,2:1 平均運動共鳴に近い状態で相互作用していることが示唆される.
TTV を力学モデルとフィットした結果,惑星質量はそれぞれ 26, 190 地球質量と推定される.土星より軽い惑星で,かつ土星程度の密度の惑星であることを示唆する結果である.
中心星は南天の黄極 (ecliptic pole) 付近に位置しているため,TESS の初年度の観測期間を通して観測され続けた.そのため,継続的な力学的モニタリングと,ここで提供した力学的に推定した質量の有意な更新が期待できる.
この系はケプラー9 と構造が類似している.
またこのような土星類似天体を持つ惑星系は,原始惑星系円盤内にギャップを完全に開けることはできず,惑星が共鳴に捕獲される前に系の深い所まで移動してきたと考えられる.そのため,将来の類似した系も同様にサブジュピター質量の惑星を持つであろうということが示唆される.
arXiv:1902.03900
Kipping et al. (2019)
A resonant pair of warm giant planets revealed by TESS
(TESS で明らかになった温暖な巨大惑星の共鳴ペア)
概要
TESS の 4 sector での測光観測結果から,トランジットする巨大惑星のペアの発見をしたことについて報告する.中心星の TOI-216 は 0.87 太陽質量の矮星であり,周囲を 8.2, 11.3 地球半径の惑星が 17.01,34.57 日周期でそれぞれトランジットしている.トランジットタイミング変化 (transit timing variation, TTV) が反相関を示しており,このことから 2 つの惑星は同じ恒星をトランジットしており,2:1 平均運動共鳴に近い状態で相互作用していることが示唆される.
TTV を力学モデルとフィットした結果,惑星質量はそれぞれ 26, 190 地球質量と推定される.土星より軽い惑星で,かつ土星程度の密度の惑星であることを示唆する結果である.
中心星は南天の黄極 (ecliptic pole) 付近に位置しているため,TESS の初年度の観測期間を通して観測され続けた.そのため,継続的な力学的モニタリングと,ここで提供した力学的に推定した質量の有意な更新が期待できる.
この系はケプラー9 と構造が類似している.
またこのような土星類似天体を持つ惑星系は,原始惑星系円盤内にギャップを完全に開けることはできず,惑星が共鳴に捕獲される前に系の深い所まで移動してきたと考えられる.そのため,将来の類似した系も同様にサブジュピター質量の惑星を持つであろうということが示唆される.
PR
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック