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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1902.04188
Wang & Dai (2019)
Dusty outflows in planetary atmospheres: Understanding "super-puffs" and transmission spectra of sub-Neptunes
(惑星大気中のダストの多いアウトフロー:「スーパーパフ」とサブネプチューンの透過スペクトルの理解)

概要

Super-puffs (スーパーパフ) は,平均密度が 10-1 g cm-3 程度以下の異常に低密度の惑星である.このような惑星は表面重力が小さく,広がった大気は惑星系の年齢より十分短いタイムスケールで極端な流体力学的質量放出 (“boil off”) を起こす.

さらに謎なのは,スーパーパフは大気のスケールハイトが 3000 km 程度あるが,最近の観測ではケプラー51b と 51d では完全に平坦な透過スペクトルが見られていることである.

ここでは,両方の観測を説明する新しいシナリオについて調査を行った.
非静的な大気の流出 (10-10 地球質量/年程度以上) が,大気中の非常に小さいダスト粒子 (サイズ ~ 10Å,質量比 10-2 程度) を大気の高高度まで輸送する (気圧が 10-6 bar 未満) というシナリオを考える.高高度のダストが観測される惑星のトランジット半径を膨張させ,透過スペクトルを平坦にする.

過去の静的な大気モデルでは,大気中の雲を持ち上げたり,光化学ヘイズをその様な高高度で生成するのが困難だった.ここではこのシナリオを検証するために,透過スペクトルの波長の範囲を広げることを提案する.

もしこのシナリオが正しければ,ダストの多い大気アウトフローは,多数の若い (109 yr 未満),低質量 (10 地球質量程度以下) の系外惑星に影響を及ぼす.そのため透過光での大気の組成を調査する機会が制限され,観測される惑星のトランジット半径を膨張させ,惑星の質量-半径関係を隠すだろう.

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