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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1907.06534
Freudenthal et al. (2019)
Kepler Object of Interest Network III. Kepler-82f: A new non-transiting 21M⨁ planet from photodynamical modelling
(Kepler Object of Interest Network III.ケプラー82f:光力学モデリングからの 21 地球質量の新しい非トランジット惑星)
ここでは,ケプラーのデータと地上望遠鏡でのデータを合わせて解析し,ケプラー82 系に適用した
.これは,この惑星系の初めての力学的な解析である.
光力学モデルとマルコフ連鎖モンテカルロ法のアルゴリズムを組み合わせ,パラメータ空間を調査した.ケプラー82b/c の 2 つの惑星は正弦曲線状の TTV を示す.これは 2 つの惑星が 2:1 共鳴に近い力学的相互作用を起こしていることによるものである.
ケプラー82c の TTV における特徴から,3:2 か 3:1 共鳴に近い状態にあるさらなる惑星の兆候が示唆された.ケプラーの長期間および短期間の観測データ,さらに 2014-2018 年に得られたKOINet で得られた 3 回の新しいトランジット観測から,光力学的解析を実施した.
その結果,20.9 地球質量のトランジットしない外側の惑星ケプラー82f の存在が明らかになった.これは既知の最も外側の惑星 ケプラー82c と 3:2 共鳴に近い状態にある.
さらに,ケプラー82b と c の密度をより精密に測定し,それぞれ 0.98, 0.494 g cm-3 という値を与えた.
内側の 2 惑星のペアである ケプラー82d と e は,軌道周期がそれぞれ 2.38 日と 5.90 日である (Rowe et al. 2014),
2 つの外側の惑星は軌道周期比が 2:1 に近く,26.44 日と 51.54 日である.軌道周期が尽数関係になっていることにより,これらの惑星の TTV の振幅は大きくなっている.そのためこの 2 つの惑星によるトランジットシグナルは,内側の 2 つの惑星よりも 1 年早く TTV を用いた検証により惑星であることが確認されていた (Xie 2013).
arXiv:1907.06534
Freudenthal et al. (2019)
Kepler Object of Interest Network III. Kepler-82f: A new non-transiting 21M⨁ planet from photodynamical modelling
(Kepler Object of Interest Network III.ケプラー82f:光力学モデリングからの 21 地球質量の新しい非トランジット惑星)
概要
Kepler Object of Interest Network (KOINet) は,大きなトランジット時刻変化 (transit timing variations (TTVs)) を持つトランジット惑星候補である Kepler objects of interest (KOIs) のフォローアップ観測を行うための,地球規模の複数箇所の望遠鏡ネットワークである.このプロジェクトの主要目標は,ケプラーが 2013 年に初期観測を停止した時までに得られていた TTV 曲線を完成させることである.ここでは,ケプラーのデータと地上望遠鏡でのデータを合わせて解析し,ケプラー82 系に適用した
.これは,この惑星系の初めての力学的な解析である.
光力学モデルとマルコフ連鎖モンテカルロ法のアルゴリズムを組み合わせ,パラメータ空間を調査した.ケプラー82b/c の 2 つの惑星は正弦曲線状の TTV を示す.これは 2 つの惑星が 2:1 共鳴に近い力学的相互作用を起こしていることによるものである.
ケプラー82c の TTV における特徴から,3:2 か 3:1 共鳴に近い状態にあるさらなる惑星の兆候が示唆された.ケプラーの長期間および短期間の観測データ,さらに 2014-2018 年に得られたKOINet で得られた 3 回の新しいトランジット観測から,光力学的解析を実施した.
その結果,20.9 地球質量のトランジットしない外側の惑星ケプラー82f の存在が明らかになった.これは既知の最も外側の惑星 ケプラー82c と 3:2 共鳴に近い状態にある.
さらに,ケプラー82b と c の密度をより精密に測定し,それぞれ 0.98, 0.494 g cm-3 という値を与えた.
ケプラー82 系について
ケプラー82 系では,これまでに 4 つのトランジット惑星が発見されていた.内側の 2 惑星のペアである ケプラー82d と e は,軌道周期がそれぞれ 2.38 日と 5.90 日である (Rowe et al. 2014),
2 つの外側の惑星は軌道周期比が 2:1 に近く,26.44 日と 51.54 日である.軌道周期が尽数関係になっていることにより,これらの惑星の TTV の振幅は大きくなっている.そのためこの 2 つの惑星によるトランジットシグナルは,内側の 2 つの惑星よりも 1 年早く TTV を用いた検証により惑星であることが確認されていた (Xie 2013).
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