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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1907.03732
Gupta & Schlichting (2019)
Signatures of the Core-Powered Mass-Loss Mechanism in the Exoplanet Population: Dependence on Stellar Properties and Observational Predictions
(系外惑星ポピュレーションにおけるコア駆動質量放出機構の痕跡:恒星の特性への依存性と観測的予測)

概要

最近の研究では,惑星のコアの冷却光度によって駆動される大気の質量放出 (core-powered mass-loss) によって,大気の光蒸発を考慮しなくてもスーパーアースとサブネプチューンを分ける半径の谷 (radius valley) を説明できるとされている.ここでは,コア駆動質量放出の,恒星質量と金属量,年齢への依存性について調査を行った.

その結果コア駆動質量放出は,惑星のポピュレーションに変化を与えること無く,より重い恒星の周りでの大きい半径への半径の谷の移動が起きることを示した.この半径の谷のスロープは \(d\log R_{\rm p}/ d\log M_{*}\simeq 0.35\) となり,これは観測と一致する.

一次の依存性としては,このスロープはコア駆動質量放出の中心星のボロメトリック光度への依存性に起因しており,\(d\log R_{\rm p}/ d\log M_{*}\simeq \left(3\alpha-2\right)/36\simeq 0.36\),\(\left(L_{*}/L_{\odot}\right)=\left(M_{*}/M_{\odot}\right)^{\alpha}\) が恒星の質量光度関係で,CKS のデータセットでは \(\alpha \simeq 5\).そのため,光蒸発モデルとは対象的に,惑星と恒星質量への相関の証拠はない.

さらに,半径の谷が生じる場所は,恒星の年齢と金属量とは独立であることを示す.対照的に,大気の不透明度が恒星の金属量で線形にスケールできると仮定すると,サプネプチューンのポピュレーションのサイズは金属量に伴って増加し,年齢に伴って減少する.このことは,サブネプチューンに対するスーパーアースの存在度は年齢に伴って増加するが,恒星の金属量に伴って減少することを示唆している.
一連の観測的な検証により,コア駆動質量放出と光蒸発モデルを区別できるだろうと結論付けた.

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