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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1510.03093
Matter et al. (2015)
Inner disk clearing around the Herbig Ae star HD 139614: Evidence for a planet-induced gap ?
(ハービッグAe星 HD 139614まわりでの内側円盤の消失:惑星によるギャップの証拠か?)

概要

遷移円盤 (transitional disk)や前遷移円盤 (pre-transitional disk)の内側でのダストの穴 (cavity)やギャップを空間分解することは、惑星形成と円盤消失のプロセスの間を繋ぐ鍵である。

ハービッグAe星である HD 139614では、中間赤外線での干渉法によるダスト分布観測によって、AUサイズのギャップ構造が空間分解されており、興味深い研究対象となっている。ここでは、近赤外領域での観測を行うことにより、0.1 - 10 AUの領域を観測する。これによって、内側の円盤の消失について調査する。

ここでは、HD 139614についての多波長での干渉法によるモデリングを初めて行った。またこのモデルは輻射輸送を用いた幾何学的なモデル化を行っている。
その結果、温かいマイクロメートルサイズのダスト分布におけるギャップ構造を確認した。この構造は 2.6 - 6 AU程度までの広がりを持っている。また、動径方向に増加するダストの面密度や、外側に比べてダストは 103程度減少しているなどといった、内側のダスト成分の特性についての制限を与えた。従って、自己遮蔽と光蒸発は、この天体の AUサイズのギャップの説明に対しては不適当であるということを明らかにした。

そこで、力学的なギャップ形成について検討した。単一の巨大ガス惑星と円盤の間の相互作用が、細い AUサイズのギャップとは整合的である。小さいダストはガスとよく結合していると仮定すると、 ~ 4.5 AUあたりに ~ 3木星質量程度の惑星がある場合は構造を良く説明することができる。しかしダストとは対照的に、ガスの明確な減少は内側円盤では発生していない。

ただし、このようなダストが減少した円盤は、ギャップにおけるダストの選別作用と、円盤内側でのダストの成長・破壊によって説明が可能であるかもしれない。ここでの観測と解析結果は、巨大惑星がギャップを開け、円盤の内側領域の構造を形作っているというモデルを支持している

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