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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1909.11246
Oberg & Wordsworth (2019)
Jupiter's composition suggests its core assembled exterior to the N2 snowline
(木星の組成はその核が窒素スノーラインより外側で集積したことを示唆する)

概要

木星の大気は,C, N, S, P Ar, Kr と Xe に富んだ組成をしており,これらの元素の存在度は太陽組成と比較すると 3 倍程度大きい.

巨大ガス惑星のエンベロープは,主に大気中での固体の溶解によって物質量が豊富となり,この太陽組成に対する増加分が一定の値であることは不可解な問題である.それは,木星が質量を獲得した領域では,これらの元素のうちのいくつかは固体の状態では存在し得なかったと考えられるからである.

特に深刻なのが,アルゴンと,窒素原子の主要な運搬役である窒素分子であり,これらの物質は原始太陽系星雲の外側領域の,温度が 21-26 K の領域でしか凝縮しない.

ここでは,木星の一様な元素存在量増加の謎のもっともらしい解決策として,木星のコアは 30 au 以遠の窒素分子とアルゴンのスノーラインより外側で形成されたというモデルを提案する
このシナリオでは,ネオンよりも重い全ての揮発性物質は,太陽組成と同じ割合でコアに含まれる.

コアへのエンベロープの降着と微惑星爆撃の間,コアのいくらかはエンベロープと混合し,現在の 重元素増加のパターンを生み出す.このシナリオでは,木星の最終的な質量獲得領域における窒素が欠乏のペブルと微惑星降着による大きな汚染があった場合でも,現在の大気組成を自然に再現できることを示す.

遠距離での巨大惑星のコア形成は,最近のペブル降着を介した巨大惑星コア形成のモデルと整合的である.これらのモデルては,コアとエンベロープの形成過程の間の急速な内側移動に対抗するため,コアが木星の現在の位置よりも外側で形成されることを要求する.
このシナリオが一般的な場合,巨大ガス惑星のコア形成は原始惑星系円盤の 10-100 au で見られているギャップの説明になる可能性がある.

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