×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1910.00180
Paradis et al. (2019)
Photometry of the Uranian Satellites with Keck and the Search for Mab
(ケックを用いた天王星の衛星の測光とマブの探査)
この観測の sub-observer 緯度は 31° であった.つまり,衛星の北極領域を多く見ていることになり,これは 1986 年のボイジャーによる観測とは対照的である.
平均スタッキング測定を用いて,これらの 6 つの小さい衛星の反射率を導出した.
その結果,これらの衛星の反射率は過去の観測よりも有意に明るいことを見出した.これは衛星半球の間のアルベドの違いを反映していると考えられる.
また,パックとミランダの間を公転している,表面組成が未知な小さい衛星であるマブの探索を行った.大きく改善されたシグナルノイズ比での観測にも関わらず,マブを検出することはできなかった.
マブは,岩石質の内側衛星よりも,ミランダのような氷天体により類似していることが示唆される.マブが球形で半径 6 km であると仮定すると (ハッブル宇宙望遠鏡の観測で反射率が ~0.46 を仮定して導出した値),1.6 µm での反射率 [I/F] の 3σ の上限値としては 0.14 という値を導出した.
arXiv:1910.00180
Paradis et al. (2019)
Photometry of the Uranian Satellites with Keck and the Search for Mab
(ケックを用いた天王星の衛星の測光とマブの探査)
概要
天王星の 6 つの小型衛星 (半径 100 km 未満) の測光観測を行った.2015 年 8 月 29 日に,1.49-1.78 µm の H バンドの撮像観測を 32 回行った,観測には,ハワイ・マウナケアの Keck II 望遠鏡の近赤外線カメラ NIRC2 を用い,補償光学系も使用した.この観測の sub-observer 緯度は 31° であった.つまり,衛星の北極領域を多く見ていることになり,これは 1986 年のボイジャーによる観測とは対照的である.
平均スタッキング測定を用いて,これらの 6 つの小さい衛星の反射率を導出した.
その結果,これらの衛星の反射率は過去の観測よりも有意に明るいことを見出した.これは衛星半球の間のアルベドの違いを反映していると考えられる.
また,パックとミランダの間を公転している,表面組成が未知な小さい衛星であるマブの探索を行った.大きく改善されたシグナルノイズ比での観測にも関わらず,マブを検出することはできなかった.
マブは,岩石質の内側衛星よりも,ミランダのような氷天体により類似していることが示唆される.マブが球形で半径 6 km であると仮定すると (ハッブル宇宙望遠鏡の観測で反射率が ~0.46 を仮定して導出した値),1.6 µm での反射率 [I/F] の 3σ の上限値としては 0.14 という値を導出した.
PR
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック