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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1510.03997
Fukui et al. (2015)
Demonstrating High-precision, Multi-band Transit Photometry with MuSCAT: A Case for HAT-P-14b
(MuSCATによる高精度・多波長トランジット測光観測の実証:HAT-P-14bの場合)

概要

The Multicolor Simultaneous Camera for studying Atmospheres of Transiting exoplanets (MuSCAT)は、可視の3バンド (g'2、r'2、zs, 2バンド)の撮像装置である。トランジット惑星の評価と特徴付けを目的として、Okayama Astrophysical Observatory (OAO, 国立天文台岡山観測所)の 188 cm望遠鏡に設置されている。MuSCATによる試験観測として HAT-P-14bの観測を行った。

この惑星は、表面重力 38 m s-2の強い表面重力をもつホットジュピターである。中心星は明るい (V = 10)、スペクトル型がFの恒星である。各バンドでの測光精度は、0.028%、0.022%、0.024%である。これらの観測結果と過去の観測から、およそ 5年分のトランジット時刻変動 (Transit Timing Variations, TTV)と、トランジット継続時間変動 (Transit Duration Variations, TDV)と、惑星・恒星の半径比を調査したが、注目に値する変化は見られなかった。

一方、トランジットの傾向を取り除いた光度曲線を用い、惑星・恒星の半径比の達成可能な測定エラーについて、いくつかの惑星サイズ、恒星のタイプにおいてシミュレートした。ここで考慮したのが、HAT-P-14と、近傍のK型矮星である HAT-P-11、近傍のM型矮星である GJ 1214についてである。

これらの結果と、期待される最も小さい表面重力を持つ惑星のスケールハイトから、MuSCATでは以下の条件において制度の良い観測が期待される。
・HAT-P-14まわりの木星より小さいサイズ (~ 6地球半径)の惑星 (全てのバンド)
・HAT-P-11まわりの海王星程度のサイズ (~ 4地球半径)の惑星 (全てのバンド)
・GJ 1214まわりのスーパーアースサイズ (~ 2.5地球半径)の惑星 (r'2、zs, 2バンド)

従って、MuSCATでは、K2やTESSの時代において良い科学的成果が生み出すことができると期待される。

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