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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:2001.08757
Veras et al. (2020)
Constraining planet formation around 6M⊙-8M⊙ stars
(6-8 太陽質量の恒星周りでの惑星形成の制約)

概要

O, B 型星の周りに惑星の存在を同定することは本質的に難しい.惑星を持っていることが分かっている恒星の中で,最も重いのはわずか 3 太陽質量である.しかし,中心星が白色矮星に進化する過程を生き延びた惑星系の存在は,白色矮星の光球にある痕跡量の金属や,星周ダスト・ガス円盤,および惑星の破片のトランジットによって検出されている.これらの特徴は,コア崩壊を起こす境界である 8 太陽質量までの質量を持つ中心星での,惑星形成の効率を探査するのに用いることができる.

ここでは,惑星や小惑星が中心星の白色矮星の段階まで生き残るために,6-8 太陽質量の恒星の周りでどこに存在している必要があるかについての限界を調査した.この質量範囲の恒星周りでは,地球型惑星と巨大惑星が無傷でいるためには,それぞれ中心星からおよそ 3 au と 6 au の距離が必要である.

これらの系では,ラブルパイル状の小惑星は巨星分枝の輻射の YORP 効果による回転加速の影響で破壊されうる.半径が 10, 1.0, 0.1 km のものはそれぞれ,数十,数百,数千 au 以内で破壊される.

これらの境界値は,白色矮星大気における金属汚染の先駆体の性質を識別するのに役立つ.最も大きな質量の白色矮星となる恒星周りでの惑星形成は可能であり,そのためこれらの系における惑星形成の研究と,高質量の白色矮星の分光解析を行うことを提案する.

背景

系外惑星に関する様々な探査では,惑星,小惑星,彗星や天体破片などを含む,小天体の発見が報告されている.中心星は,褐色矮星や,M 型から B 型までの主系列星,準巨星,赤色巨星分枝,白色矮星,パルサーなど多岐にわたる.しかし現時点では,O 型星,漸近巨星分枝星,ブラックホールの周りでは,惑星の確実な検出は報告されていない.

2019 年 11 月 21 日の時点で,NASA Exoplanet Archive の “confirmed” (確認済み) に登録されている 4099 個の惑星の中で,中心星の質量が 10% 以内の精度でよく制約されているもので質量が最も大きいのは o UMa b (おおぐま座オミクロン星b) であり,中心星のおおぐま座オミクロン星は 3.09 太陽質量である (Sato et al. 2012).3.0 太陽質量の検出のカットオフは鋭いものではなく,恒星質量の関数としての発見個数の減少を反映している.

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