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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1512.06698
Lendl et al. (2015)
FORS2 observes a multi-epoch transmission spectrum of the hot Saturn-mass exoplanet WASP-49b
(FORS2 による高温の土星質量惑星 WASP-49b の複数回の透過スペクトル観測)

概要

系外惑星の透過光分光観測は、波長ごとのトランジット深さの違いなどから大気の状態を探るための手段である。この波長ごとのトランジット深さの違いは、大気中での吸収や散乱によって引き起こされる。これまでにいくつかの惑星では、Na, K, H2O が検出されている。また、高い高度における厚い雲やヘイズの存在を示唆する観測結果も得られている。

この観測手法を、WASP-49b に適用した。WASP-49b は、0.38木星質量、1.12木星半径、軌道周期が 2.78日の惑星である。K や H2O の特徴を探るため、0.73 - 1 μm の波長帯でのトランジット観測を行った。惑星の平均密度と平衡温度を考慮すると大気は大きく広がっていると考えられるため、この惑星は大気の透過光スペクトル観測のターゲットとして適している。

ESO Paranal site の VLT/UT1 望遠鏡の FORS2 を用いて観測を行った。観測は、l', z' バンドの同時観測を行った。これらの結果を、Euler と TRAPPIST 望遠鏡の高精度測光観測のデータと合わせて解析した。0.73 - 1.02 μm の波長域での独立した 3回の透過光スペクトルの検出を行った。

スペクトルの解析の結果、雲層が 1 mbar かそれよりも低い上空に存在するという大気モデルとよく合う結果である事が分かった

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