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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1512.06470
Guo & Ben-Jaffel (2015)
The influence of the Extreme Ultraviolet spectral energy distribution on the structure and composition of the upper atmosphere of exoplanets
(系外惑星の高層大気の構造と組成における極端紫外線のスペクトルエネルギー分布の影響)

概要

恒星の極端紫外線 (extreme ultraviolet, EUV)スペクトルエネルギー分布 (spectral energy distribution, SED) のプロファイルを変化させることで、惑星から散逸していく大気の物理的・化学的特性に EUV の SED がどのような影響を及ぼすかについての研究を行った。またそのモデルを、HD 189733b, HD 209458b, GJ 436b, ケプラー11b に適用した。

系外惑星からの大気散逸率は主に積分したフラックスで決まっており、EUV の SED プロファイルには穏やかにしか影響されない。しかし散逸する大気の組成と分子種の分布は SED の違いに大きく影響される

大きなハイドロダイナミックエスケープパラメータ (hydrodynamic escape parameter) λ を持つ惑星では、異なる高度で光電離によって生成される水素原子の量は、SED の違いによって 1 - 2桁変化する。水素の光電離の影響は、EUV SED が低エネルギー領域 (400 - 900Å) で占められている時に大きくなる。この波長域が支配的な場合、H/H+ の遷移領域は大気中の低高度に押し下げられる。
対照的に、SED が高いエネルギー領域 (50 - 400Å) に集中しているときは、H/H+ の遷移領域は上空へ移動する。

λ が小さい惑星では、低温のため多くの化学反応が重要となる。そのため、散逸していく大気の組成は、光電離だけでは決まらない。

HD 189733b では、2010年と 2011年の観測の際の Lyα 吸収線の時間変動は、中心星である K型星の EUV SED の変動によって説明することが可能である。しかしこのモデルでは、大気の熱的な中性原子しか扱っていない。

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