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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1602.02759
Mbarek & Kempton (2016)
Clouds in Super-Earth Atmospheres: Chemical Equilibrium Calculations
(スーパーアース大気中の雲:化学平衡計算)

概要

最近の研究から,スーパーアース大気中の雲の存在が明らかになっている (Kreidberg et al. 2014).ここでは,化学平衡の仮定のもとで,どの凝縮物が雲を形成しやすいかを決めることによる,スーパーアースの雲形成の理論背景を与えることを目的とする.

スーパーアースの大気は多様な全体の組成を持っている.これはコンドライト物質の固体核からの脱ガスによって生成されたと想定されているものである (Schefer & Fegley 2010).惑星の大気は,強い還元性のものから酸化性のものまで変化しうる.また C/O 比も同様で,太陽組成より小さいものも大きい物もありうる.従って,低質量の惑星に適用できると考えられる範囲の大気組成を考慮した.

この大気中で,温度が 350 - 3000 K の範囲において,550 の気体のギブスの自由エネルギーの最小化から,大気の分子組成を推定した.雲は温度-圧力の境界で生成されると考える.

その結果,凝縮物による雲は,H/O 比と C/O 比の両方に強く依存することが判明した.
典型的なスーパーアースの例である GJ 1214b では,太陽組成の大気の場合は,KCl, ZnS が主要な凝縮物である.これは過去の研究 (Morley et al. 2013, Miller-Ricci Kempton et al. 2012) と整合的な結果である.
しかし酸化的な大気では,K2SO4,ZnO が代わりに主要となる

また,太陽よりも大きい C/O 比の大気,すなわち炭素豊富な大気の場合は,グラファイト雲が発生する.より高温の惑星においても,雲は岩石種や金属種などの大きな多様性を持つ.

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