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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1606.03118
Osorio et al. (2016)
A Dwarf Protoplanetary Disk around XZ Tau B
(おうし座XZ星B まわりの小さい原始惑星系円盤)

概要

おうし座XZ星B (XZ Tau B) まわりに小さい原始惑星系円盤を発見した.観測的な特徴は古典的な遷移円盤 (transitional disk) だが,一般的なものよりもずっと小さいスケールの円盤である.

この観測は ALMA (Atacama Large Millimeter/submillimeter Array) を用いて行われた.観測されたダストからの放射の半径は ~ 3.4 AU と小さく,また中心の空洞は ~ 1.3 AU の大きさであった.中心の空洞は惑星 (原始惑星) による円盤物質の除去によるものである可能性がある.

円盤の半径が小さいことを考えると,古典的な円盤よりも進化のタイムスケールも短いことが考えられる.例えば,一般的なサイズの円盤では数十年スケールの変動を示すのに対し,この円盤は数ヶ月で観測できる程度の変動を持つ可能性がある.この変動は将来の観測でモニターすることが出来ると考えられる.

また,円盤のモデリングから,円盤の質量はコンパクトな惑星系を形成するのに十分な質量であることが分かった.

おうし座XZ系のその他の特徴

今回の観測対象であるおうし座XZ星Bは,スペクトル型 M2 であり,L1551 分子雲内に存在する若い星である.おうし座XZ星A, C と B で三連星を成している.A と C の間隔は ~ 0.09",A/C ペアと B の間隔は ~ 0.3" である.

この三重星の周囲には,ハッブル宇宙望遠鏡によって膨張する泡状構造が観測されている (Krist et al. 2008).この泡状構造は A/C に付随している (Carrasco-Gonzalez et al. 2009など).高速のジェットは,A/C と B の両方に観測されている (Krist et al. 2008).

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