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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1612.02776
Crouzet et al. (2016)
Discovery of XO-6b: a hot Jupiter transiting a fast rotating F5 star on an oblique orbit
(XO-6b の発見:高速自転する F5 星を傾いた軌道でトランジットするホットジュピター)

概要

高速で自転している恒星の周りのホットジュピターはこれまでに数例しか知られていない.このような系外惑星は検出して特徴づけるのが難しく,またおそらく低速自転星まわりの惑星と比べるとあまり一般的ではない.

ここでは,明るく高温で高速で自転する恒星 XO-6 を公転するトランジットホットジュピター XO-6b の発見を報告する.

XO-6 は 10.25 等,有効温度 6720 度,射影された自転速度 vsini = 48 km/s である.XO の観測装置を用いた観測と,フォローアップ観測の結果,惑星のトランジットを検出した.

恒星が非常に高速で自転しているため,視線速度観測によって高い信頼水準での惑星質量を得ることはできなかったが,3 σ で惑星質量の上限値 4.4 木星質量 を得た.

またトランジットの高分散分光観測を,Obsevatoire de Haute-Provence の 193 cm 望遠鏡の SOPHIE 分光器を用いて行い,ドップラートモグラフィーを用いて恒星の line profile を分析した.その結果,トランジットはスペクトル中でも明確に検出された.トモグラフィーの解析と測光観測による光度曲線から独立に得られた惑星半径は整合的であり,これは両方の手法で検出された天体は同一であり,確かに XO-6 の手前をトランジットしている事を示すものである.

また惑星は順行で傾いた軌道にあり,天球面に射影した恒星の自転軸と惑星の公転軸の角度は -20.7°である.

恒星の自転周期は惑星の公転周期より短く,恒星の自転周期は 2.12 日未満,惑星の軌道周期は 3.77 日である.このため,この系は近接した軌道を持つ巨大惑星とその中心星の間の力学相互作用の未探査の領域に位置している.

XO での観測

新しい XO の装置は,Vermillion Cliffs Observatory, Kanab, Utah, Observatorio del Teide, Tenerife, Ca- nary Islands, Observatori Astron`omic del Montsec (OAdM),nearA`ger,Spain の三ヶ所に設置されている.それぞれのユニットは 10 cm 口径の望遠鏡 2 個からなっている.

また,フォローアップ観測は計 6 天文台で行われた.

パラメータ

XO-6
別名:TYC 4357-995-1
等級:10.25
距離:86 pc (196 pc とする文献も)
スペクトル型:F5
有効温度:6720 K
金属量:[Fe/H] = -0.07
質量:1.47 太陽質量
半径:1.93 太陽半径
年齢:1.88 Gyr
自転速度:vsini = 44.2 km/s
XO-6b
軌道周期:3.7650007 日
軌道長半径:0.0815 AU
質量:4.4 木星質量未満,おそらく 1.9 木星質量
半径:2.07 木星半径
平均密度:0.62 g cm-3,おそらく 0.27 g cm-3
平衡温度:1577 K

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