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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1703.01817
Chen et al. (2017)
The GTC exoplanet transit spectroscopy survey. VI. A spectrally-resolved Rayleigh scattering slope in GJ 3470b
(GTC 系外惑星トランジット分光サーベイ VI GJ 3470b のレイリー散乱スロープのスペクトル分解)

概要

天王星より小さい程度の質量を持つ低密度の惑星 GJ 3470b では,赤外線の大気透過光スペクトルは平坦で特徴に欠けており,また可視光では大気中でのレイリー散乱の徴候が見られることが分かっている.

ここでは,恒星活動の影響と,この惑星が水素豊富なガスのエンベロープを持つかどうかを評価するため,可視光での透過光分光観測を行った.
観測は,Gran Telescopio Canarias の 10.4 m 望遠鏡の OSIRIS 分光器を用いた低分解能での 3 回のトランジット観測と,8.2 m Very Large Telescope の UVES での高分解能での観測が 1 回である.

高分解能観測でのデータから,トランジット時と非トランジット時の Ca II H+K 線の違いがわずか 0.67%であることが判明した.また恒星の磁場充填率 (magnetic filling factor) は 10 - 15%と決定された.

さらに,低分解能での観測データから, 435 - 755 nm の波長バンドでの初めての可視光透過光スペクトルを得た.新しく得られたスペクトルのスロープは,レイリー散乱の特徴と整合的であった

今回の観測における恒星活動の考えられる影響を考慮した上で,この惑星の大気の特徴としては,広がった水素ヘリウム大気中におけるレイリー散乱が,観測されたスペクトルを説明するには最も良いと確認された.

今後のさらなる高精度での,可視光と赤外線を同時にカバーする観測が,惑星大気中の高高度に雲やヘイズがあるかどうかを判断するのに必要である.

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