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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1703.07790
Mills & Mazeh (2017)
The Planetary Mass-Radius Relation and its Dependence on Orbital Period as Measured by Transit Timing Variations and Radial Velocities
(トランジット時刻変動と視線速度で測定した惑星の質量-半径関係とその軌道周期への依存性)

概要

惑星の質量を測定するための 2 つの最も一般的な手法である,視線速度 (radial velocity) とトランジット時刻変動 (transit timing variation, TTV) は,同じ半径を持つ惑星の質量について,系統的に異なる値を観測から得てきた.ここでは,Steffen (2016) に続き,2 つの手法の間のこの差異を引き起こしうる観測バイアスの効果について考える.

短い軌道周期 (< 11 日) では,2 つの手法は統計的に同じ結果をもたらす.その一方で,長周期 (< 11 日) では,視線速度で得られた質量は TTV で得られた質量よりも系統的に大きいことが分かっている.ここでは,この違いは長周期惑星に対する視線速度での検出感度バイアスと整合的であると指摘する.

その一方で,両方の手法で質量が得られている短周期と長周期惑星の間の間に,明確な違いを発見した.これは,べき乗則としてパラメータ化された質量-半径関係が,長周期のものに比べて短周期のほうがより急な指数を持っているというものである.


またここでは,2 つの手法の間に存在が予想されていた更に異なる観測バイアスの存在を指摘する.それは,視線速度で質量が推定されている複数惑星系は,TTV で質量が測定されている系よりも大きな軌道周期比を持つというものである.

この差異は,軌道が小さくまとまった系の方が TTV での質量測定に有利であるというバイアスに起因する.特にこれは複数の惑星が平均運動共鳴に入っているケースで顕著である.一方で,視線速度による質量検出の場合は,似たような周期を持つ別の惑星の存在は,正確な質量検出の障害となりうる.
そのため視線速度と比べた場合,TTV での測定は狭い範囲に分布している惑星系にバイアスがかかっている.2 つのサンプル間のコルモゴロフ・スミルノフ検定 (Kolmogorov-Smirnoff test) の結果,α = 4 × 10-6 となった.これは二つの分布の間に統計的に明確な違いがあることを示唆するものである.

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