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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1704.04290
Wang et al. (2017)
Updated Masses for the TRAPPIST-1 Planets
(TRAPPIST-1 の惑星の質量のアップデート)
発見報告論文で報告されている質量は,地上望遠鏡による観測とスピッツァー宇宙望遠鏡による測光トランジット時刻測定の組み合わせから導出されている.この値の不定性は 30%から 100%近くであり,また軌道周期 18.8 日の最も外側の惑星である TRAPPIST-1h は質量が測定されていない.
ここでは K2 ミッションで得られた 73.6 日の測光観測のデータから,トランジット時刻の測定を行った.この解析で,系の全ての惑星の軌道パラメータを改善した.また,内側の 6 つの惑星の軌道離心率の上限を大きく改善した.内側の 6 惑星について,軌道離心率は e < 0.02 という制約が与えられた.
また各惑星の質量は,TRAPPIST-1b, c, d, e, f, g, h はそれぞれ,0.79 ± 0.27,1.63 ± 0.63,0.33 ± 0.15,0.24+0.56−0.24,0.36 ± 0.12,0.566 ± 0.038,0.086 ± 0.084 地球質量である.
arXiv:1704.04290
Wang et al. (2017)
Updated Masses for the TRAPPIST-1 Planets
(TRAPPIST-1 の惑星の質量のアップデート)
概要
太陽系近傍にある超低温矮星 TRAPPIST-1 系での,7 つの低質量でおおよそ地球サイズのトランジット惑星の検出は,最近の系外惑星の発見の中でも最も重要なもののうちの一つである.しかし,惑星のトランジット時刻変動 (transit timing variation, TTV) から得られているそれぞれの惑星の質量はあまりよく制約されていない.発見報告論文で報告されている質量は,地上望遠鏡による観測とスピッツァー宇宙望遠鏡による測光トランジット時刻測定の組み合わせから導出されている.この値の不定性は 30%から 100%近くであり,また軌道周期 18.8 日の最も外側の惑星である TRAPPIST-1h は質量が測定されていない.
ここでは K2 ミッションで得られた 73.6 日の測光観測のデータから,トランジット時刻の測定を行った.この解析で,系の全ての惑星の軌道パラメータを改善した.また,内側の 6 つの惑星の軌道離心率の上限を大きく改善した.内側の 6 惑星について,軌道離心率は e < 0.02 という制約が与えられた.
また各惑星の質量は,TRAPPIST-1b, c, d, e, f, g, h はそれぞれ,0.79 ± 0.27,1.63 ± 0.63,0.33 ± 0.15,0.24+0.56−0.24,0.36 ± 0.12,0.566 ± 0.038,0.086 ± 0.084 地球質量である.
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天文・宇宙物理関連メモ vol.389 Gillon et al. (2017) TRAPPIST-1 まわりの 7 つの惑星の発見