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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1704.08974
André et al. (2017)
Layered semi-convection and tides in giant planet interiors - I. Propagation of internal waves

(ガス惑星内部での層状半対流と潮汐 I.内部波の伝播)

概要

層状の半対流 (layered semi-convection) は,土星の光度超過やいくつかのホットジュピターの異常に大きい半径を説明する候補機構である.

巨大惑星の内部では,層状の半対流は密度の階段構造を形成することができる.これは,薄く安定で成層した接触面によって区切られた複数の対流層からなる.この層状の半対流は,地球においては池や北極海などで見られるものである.

ここでは,層状の半対流を起こしている領域における,内部波 (internal wave) の伝播について調べた.密度の階段構造がある領域に入射する内部波による,エネルギー輸送を予測することが主要な目的である.このモデル化により,内部波が巨大惑星系における月などの他の天体によって励起された時の,結果として起きる潮汐散逸を理解することを目指す.

ここでは局所的なデカルト解析モデルを使用する.また,どの緯度でも完全なコリオリ加速度を考慮した.これにより過去の研究を一般化している.
またここでは,まずは安定に成層化された接触面は無限に薄いとするモデルを採用した.さらに二番目のモデルでは,区分的な線形成層化を仮定する事でこの仮定を緩和した.


その結果,注入した内部波の透過は,密度の階段構造の存在に強く影響されることを発見した.これは,波が初期に純粋な慣性波であった場合でも同様である.とりわけ,全ての波長の低周波波動は,sin-1(ω/2Ω) で定義される臨界緯度付近では完全に透過した.なおここで ω は波の周波数,Ω は惑星の自転周期である.

一方で短波長の波は,それらが自由モード (界面重力波 (interfacial gravity wave) か短波長の慣性モード) と共鳴している場合のみ,効果的に透過した.その他の全てのケースで,波はその波長が全ての階段構造 (単一のステップではなく) の垂直方向の広がりよりも長い場合を除いておおむね反射される.

結果として,注入された内部波は密度の階段構造の存在によって強く影響を受ける.またこの影響の大きさは,波の周波数・緯度・波長に依存する.この結果は,地震学を用いてガス惑星の内部を探る新しい基準を導くかもしれない.また,これらは,潮汐散逸とガス惑星系の進化についての我々の理解に重要な結果をもたらす可能性がある.

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