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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1706.04990
Masuda (2017)
Eccentric Companions to Kepler-448b and Kepler-693b: Clues to the Formation of Warm Jupiters
(ケプラー448b とケプラー693b の高軌道離心率の伴星:ウォームジュピター形成の手がかり)

概要

トランジットする温暖な木星型惑星 (warm Jupiter,ウォームジュピター),ケプラー448b (KOI-12b) (軌道周期 17.9 日,1.23 木星半径) とケプラー693b (KOI-824b) (軌道周期 15.4 日,0.91 木星半径) を持つ系に,トランジットしない別の伴星天体をそれぞれ発見した.これらの天体発見は,トランジット惑星のトランジット時刻変動 (transit timing variations, TTVs) とトランジット継続時間変動 (transit duration variations, TDVs) の力学的モデリングを元に行われた.

新たに発見された伴星天体の質量は,ケプラー448c が 22 木星質量,ケプラー693c が 150 木星質量である.どちらも高軌道離心率軌道にあり,ケプラー448c は軌道離心率が 0.65,ケプラー693c は 0.47 であり,近星点距離は 1.5 AU である.

これらの系の内側の惑星は 2 つとも中間的な大きさの軌道離心率を持っており,ケプラー448b は 0.34,ケプラー693b は 0.2 である.

ケプラー693 系では,内側の惑星の軌道と外側の伴星の軌道の相互軌道傾斜角が大きい (53 度もしくは 134 度) ことが,TDVs から検出された.外側の伴星は内側の木星型惑星の軌道離心率に永年振動をもたらし,これによって内側の惑星の近星点は,恒星と惑星の潮汐相互作用が重要になるほどの十分な近距離へ近づくことが出来る.

ケプラー448 系では,内側の惑星軌道と外側の伴星天体の相互軌道傾斜角はあまり制限出来ていない,ケプラー693 系で起こりうるような内側の惑星軌道の離心率の振動は,取りうる可能性のある軌道のうち,一部の範囲内では可能である.

従ってこれらの温暖な木星型惑星は,ホットジュピターへ移行する潮汐的な軌道移動の最中である可能性がある.しかし,この過程を介してのスノーラインより外側からの軌道移動は,外側の伴星が主星に近く重いという性質を持つため不利である.この事は,温暖な木星型惑星は,スノーラインの内側においてその場形成 (in situ formation) され,その後高軌道離心率の軌道移動を経由してホットジュピターに進化できる可能性があることを示唆する.

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