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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1708.00767
Lambrechts & Lega (2017)
Reduced gas accretion on super-Earths and ice giants
(スーパーアースと巨大氷惑星における少ないガス降着)

概要

巨大惑星の多くの割合は,惑星全体の質量の 10%程度のガスエンベロープを持つ.このような惑星は太陽系に存在し (天王星,海王星),他の恒星の周りの短周期軌道でも頻繁に観測される.いわゆるスーパーアースに分類される惑星である.

これらの観測とは対照的にに,静水圧平衡のエンベロープの進化に基づいた理論的計算は,このような低質量エンベロープは 5 地球質量を超えるコアの周りでは維持できない事が指摘されている.その代わりに,一般的な円盤の状況下では,これらの惑星は原始惑星系円盤の寿命の間に暴走的ガス降着を通じて,重いエンベロープを獲得して巨大ガス惑星に成長してしまう.

ここでは,形成途中の惑星のエンベロープは静力学的平衡の状態にはなく,この効果によってエンベロープの成長は遅くなることを示す

3 次元の大局的な輻射流体力学シミュレーションを用いることで,定常状態のガス流を明らかにすることが出来る.この流れは惑星の両極から進入し,円盤の中心平面で外へ抜けていく.ガスは惑星の外部エンベロープを,およそ 10 軌道タイムスケールのうちに通過する.

ダストが大きく減少していない円盤領域においては,およそ 5 地球質量のコアへのエンベロープ降着は,ガス流が深い内部に入るに従って押しとどめられる.惑星は降着した固体は対流している内部で昇華するが,不透明度の源になっている小さい粒子は流れの中にトラップされて沈殿しない.これによりさらに速いエンベロープ降着を阻害する.

しかし,暴走的なガス降着状態への遷移は,コアが典型的なスーパーアースの質量である 15 地球質量より大きくなった時に起きる.また,円盤の不透明度が 1 cm2/g を下回った時に起きやすい.これらの発見は,スーパーアースのコアまわりの典型的な低質量エンベロープの説明になる可能性がある.

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