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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1709.04461
Bell et al. (2017)
The Very Low Albedo of WASP-12b From Spectral Eclipse Observations with Hubble
(ハッブルによるスペクトル食観測からの WASP-12b の非常に低いアルベド)

概要

ハッブル宇宙望遠鏡の Space Telescope Imaging Spectrograph (STIS) を用いて,ホットジュピター WASP-12b の可視光での二次食を観測した.

得られたスペクトルから,290 - 570 nm の波長の範囲での白色光の幾何学的アルベド (geometric albedo) の上限値として,Ag < 0.064 (97.5% 信頼水準) を与えた.同じ波長の範囲内で波長を 6 つの bin に区切ったものでも,全ての bin に対して厳しい上限値を与えた.
しかしここでの食の深さの不定性は,ポアソン限界よりも ~ 40%大きいものであり,太陽型の恒星である主星の内因性の変動によって制限を受けるものである.太陽の光度は,数分程度のタイムスケールで 10-4 の水準で変動することが知られている.

ここでは,得られた食の深さへの制限を用いて,この惑星に対して提案されている 2 つの大気モデルを試験した.観測されているスペクトルの特徴が,大気中の酸化アルミニウムのヘイズによるミー散乱が原因であるとするモデルと,雲無し大気中でのレイリー散乱によるとするモデルの 2 つである.
今回の観測結果からは,どちらのモデルの可能性も排除された.スペクトルは,惑星からの熱放射と,原子水素とヘリウムによる弱いレイリー散乱の合計とするモデルと整合的であった


今回の WASP-12b の観測結果は,この惑星以外で反射光のスペクトルが分解されている唯一のホットジュピターである,より低温の惑星 HD 189733b のものとは全く対照的な結果となった.HD 189733b の観測データは,波長が短くなるに連れアルベドが増加する傾向を示している.

可視光でのアルベドスペクトルが得られている最初の 2 つの系外惑星が,その特徴において有意な差を示すという事実は,スペクトル分解された反射光観測の重要性を示し.また同じホットジュピターの中でも大きな多様性が存在していることを示すものである.

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