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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1711.07018
Liu et al. (2017)
Searching for the Transit of the Earth--mass exoplanet Proxima~Centauri~b in Antarctica: Preliminary Result
(地球質量系外惑星プロキシマ・ケンタウリb のトランジットの南極での探査:中間結果)

概要

プロキシマ・ケンタウリ (Proxima Centauri) は,太陽に最も近い恒星として知られている.

最近,視線速度観測によってプロキシマ・ケンタウリを公転する地球質量の惑星の存在が明らかにされた.この惑星の軌道周期は 11 日で,プロキシマ・ケンタウリb (プロキシマb) の表面は温暖でハビタブルな環境である可能性もある.

ここでは,南極大陸の Zhongshan Station の Bright Star Survey Telescope を用いて,プロキシマb のトランジットの有無を探るため,測光モニタリングキャンペーンを行った.

観測の結果,2016 年 9 月 8 日にトランジット的なシグナルが見られた.このシグナルがトランジットだとした場合の中心時刻は,視線速度観測に基づいた軌道の天体暦と,1 σ の信頼区間で整合する.

プロキシマ・ケンタウリの光度曲線には時間相関のあるノイズが見られ,これは惑星トランジットの検出に影響を及ぼす.発生しうるトランジット検出の統計的有意性を測定するために,ガウス過程のフレームワークで技術を開発した.

ここで報告された暫定的なトランジットシグナルは,2.5 σ の信頼水準を持つ.プロキシマ・ケンタウリb のトランジットであると確定させるためには,さらなる周期的なシグナルの検出が必要である.そのため,次の極夜の時期にプロキシマ・ケンタウリをモニターすることを計画している.


Kipping et al. (2017) では,プロキシマ・ケンタウリb の暫定的なトランジット的なシグナルを 2 つ報告している.今回検出したトランジット中心時刻は,Kipping et al. (2017) でのトランジット天体暦の予測よりも 138 分遅かった.

仮にこれらのシグナルが実際のトランジットを見ているのであれば,トランジット時刻のずれは,プロキシマ・ケンタウリ系内にあるかもしれない,外側の別の惑星に誘起されたトランジット時刻変動である可能性を示唆する.

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