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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1711.11530
Fraser et al. (2017)
1I/'Oumuamua is tumbling
(1I オウムアムアはタンブリングしている)

概要

恒星間天体 1I/2017 U1 (‘Oumuamua) (オウムアムア) の発見は,他の惑星系で生まれた微惑星の姿を垣間見る機会を我々に与えた.
この放浪者は変化する色を示し,その色は P/D 型小惑星,木星のトロヤ群小惑星,力学的に励起されたカイパーベルト天体などの,太陽系内の小天体とおおむね整合的な範囲の値を示す.

この天体は非常に細長い形状をしており,形状の軸比は 5:1 を超える.自転周期の推定値は一貫性がなく,これまでに報告された値は 6.9 - 8.3 時間の範囲である.

ここでは,これまでに得られている,信頼できる可視光の測光データの解析を行った.

その結果,単一の自転周期ではこの天体の光度の変動を説明することが出来ないと考えられる.むしろ,この天体は非主軸回転 (non-principal axis (NPA) rotation) の励起された自転状態にあるように思われる.

観測結果を説明できる解としては,この天体の見かけの光度曲線周波数は 0.135 - 0.126 hr-1 の範囲の値を持ち,形状は最も長い軸と最も短い軸の比率が 5:1 であることが示唆される.
ただし現在参照可能なデータは,この天体の真の光度曲線周波数と形状を一意に決定するには不十分である.

太陽系の小惑星や彗星と同様に NPA 回転を起こしている天体を仮定すると,この天体のタンブリングが減衰するためのタイムスケールは,少なくとも 10 億年であると推定される.従って,この天体は起源となる惑星系の中で自転が複雑なタンブリング状態となり,今後太陽系を離れた後長期間に渡ってもタンブリング状態にあるだろうと考えられる.

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