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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1712.08059
Zhang et al. (2017)
Prospects for Backtracing 1I/`Oumuamua and Future Interstellar Objects
(オウムアムアと今後の恒星間天体の過去をたどる見通し)
ここでは,軌道解析を通じて ISO の母天体を追跡するために必要な検討事項について議論し,それを行うためのおおよその限界を定める.
結果として,太陽直近の近傍を超えて ISO を逆追跡できるかどうかは,現在は恒星のアストロメトリ観測の精度によって制約されている.これは,今後の Gaia のデータ公開によって大きく改善が見込まれる.
しかし,オウムアムアやその他の ISO をそれぞれの母天体と関連付けられるかどうかは,恒星とのランダムな相互作用による重力的な散乱の影響によって,追跡可能性が過去の数千万年程度に制限されてしまう.そのため個別の天体の過去を追うことは一般に難しいと予想される.
しかしこの結果は,特に若い ISOs の発見に有利である観測バイアスの可能性を考慮することと,今後のサーベイ観測によって ISO の発見率が増加することにより,場合によっては母天体を特定できる可能性を否定するものではない.
arXiv:1712.08059
Zhang et al. (2017)
Prospects for Backtracing 1I/`Oumuamua and Future Interstellar Objects
(オウムアムアと今後の恒星間天体の過去をたどる見通し)
概要
1I/`Oumuamua (オウムアムア) は,太陽系内で発見された初めての太陽系外起源と思われる天体である.これらの恒星間天体 (interstellar objects, ISOs) は,系外惑星系内で形成された後に星間空間に放出され,その後太陽系に到達したものと考えられる.ここでは,軌道解析を通じて ISO の母天体を追跡するために必要な検討事項について議論し,それを行うためのおおよその限界を定める.
結果として,太陽直近の近傍を超えて ISO を逆追跡できるかどうかは,現在は恒星のアストロメトリ観測の精度によって制約されている.これは,今後の Gaia のデータ公開によって大きく改善が見込まれる.
しかし,オウムアムアやその他の ISO をそれぞれの母天体と関連付けられるかどうかは,恒星とのランダムな相互作用による重力的な散乱の影響によって,追跡可能性が過去の数千万年程度に制限されてしまう.そのため個別の天体の過去を追うことは一般に難しいと予想される.
しかしこの結果は,特に若い ISOs の発見に有利である観測バイアスの可能性を考慮することと,今後のサーベイ観測によって ISO の発見率が増加することにより,場合によっては母天体を特定できる可能性を否定するものではない.
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