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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1802.10067
Skowron et al. (2018)
OGLE-2017-BLG-0373Lb: A Jovian Mass-Ratio Planet Exposes A New Accidental Microlensing Degeneracy
(OGLE-2017-BLG-0373Lb:木星質量比惑星が予期せぬマイクロレンズ縮退を顕在化させる)

概要

重力マイクロレンズ惑星 OGLE-2017-BLG-0373Lb の発見を報告する.

光度曲線を解析した結果,惑星を持っているレンズ系は明白なマイクロレンズトポロジーを持つ一方で,このトポロジー内でデータを同じように良くフィットする 2 つの配置があることを示す.その 2 つの解は,惑星と中心星の質量比が 2.5 倍異なり,それぞれ 1.5 × 10-3 と 0.6 × 10-3 である.

今回の解の縮退は,観測データにギャップが存在することが原因の「偶発的な縮退」であることを示す.我々はこれを “caustic-chirality degeneracy” と呼称する.ここでは,この縮退の数学的な起源について追求した.これにより,将来的に同様の縮退した系を簡単に見つけることができると考えられる.

銀河モデルに基づいたベイズ推定を行った結果,中心星の質量は 0.25 (+0.30, -0.15) 太陽質量,レンズ天体までの距離は 5.9 (+1.3, -1.95) kpc と推定される.
レンズ天体とソース天体の相対固有運動は比較的速く,9 mas yr-1 である.そのため,およそ 10 年後に高分解能撮像観測を行うことによって,中心星の質量と距離が決定できる可能性がある.同じ観測によって,原理的には惑星と恒星の質量比の縮退を解くことができるが,実際には困難だろうと考えられる.

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