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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1508.06215
Seeliger et al. (2015)
Ground-based transit observations of the HAT-P-18, HAT-P-19, HAT-P-27/WASP-40 and WASP-21 systems
(HAT-P-18, HAT-P-19, HAT-P-27/WASP-40 and WASP-21系のトランジットの地上観測)

概要

HAT-P-18, HAT-P-19, HAT-P-27/WASP-40 and WASP-21の4つの惑星をトランジット観測した。
これらの惑星は、それぞれの発見論文でトランジット時刻変動 (Transit timing variation, TTV)の存在が疑われていた。

これらの惑星のトランジットを、3年間で 46回観測した。
大部分が、Young Exoplanet Transit Initiative (YETI)のプロジェクトに参加している望遠鏡での観測である。

観測と解析の結果、これらの惑星での有意なTTVのシグナルは検出されなかった。
また惑星と恒星のパラメータの変更もなく、過去の観測結果を支持する結果となった。

観測ターゲット

HAT-P-18bとHAT-P-19b

これらの惑星はHartman et al. (2011)によって発見が報告された。
2つとも土星質量程度の惑星で、K型星のまわりをそれぞれ 5.51日と4.01日で公転している。

HAT-P-18bのトランジット深さには変動があることが分かっている。

またHAT-P-19bでは、視線速度の残差に線型のトレンドがあることが分かっており、長周期の別の天体の存在を示唆している。

HAT-P-27b/WASP-40b

この惑星は、B ́eky et al. (2011)によってHAT-P-27bとして、またAnderson et al. (2011)によってWASP-40bとして独立に発見された。
典型的なホットジュピターであり、軌道周期は 3.04日。
軌道長半径は双方の発見論文では 0.078と、小さい離心率を持つ軌道だと推定された。

しかしAnderson et al. (2011)では、視線速度の追観測で支援速度に大きなばらつきがある事が分かっており、擾乱の原因となる天体が系に存在していることが示唆された。

また、B ́eky et al. (2011)の観測ではトランジットの光度曲線の形状はフラットなのに対し、Anderson et al. (2011)やSada et al. (2012)では光度曲線は丸みを帯びた形状となっている。
惑星のグレーズ角からは、後者の丸みを帯びた光度曲線の形状が示唆されるが (惑星は恒星をかすめるようにトランジットしている)、現状ではこれらのどちらが正しいのかは明らかではない。

WASP-21b

この惑星は、軌道周期 4.32日の土星質量の惑星であり、Bouchy et al. (2010)によって発見が報告された。
中心星のWASP-21は、地上観測で発見されたもののうち、最も密度が低い部類の惑星を持つ、最もメタルが少ない恒星のうちの一つである。

YETI network

Young Exoplanet Transit Initiative, YETIのネットワーク(Neuh ̈auser et al. 2011)に入っている望遠鏡を主に観測に用いた、

YETI networkに参加している望遠鏡がある天文台は以下のとおり。
Cerro Armazones (チリ)
Gettysburg (アメリカ)
Jena (ドイツ)
Lulin (台湾)
Rozhen (ブルガリア)
Sierra Nevada (スペイン)
Stara ́ Lesn ́a (スロバキア)
Swarthmore (アメリカ)
Tenagra (アメリカ)
Xinglong (中国)

また、YETI network以外の、以下の望遠鏡でのデータも使用している。
German-Spanish Astronomical Center on Calar Alto (スペイン)
Teide Observatory on Tenerife (スペイン)
Michael Adrian Observatory Trebur (ドイツ)
TU ̈BITAK National Obser- vatory (トルコ)
Ulupınar Observatory (トルコ)
Torun ́ Centre for Astronomy (ポーランド)

結果

どの惑星に関しても、有意なTTVの検出は見られなかった。

また、光度曲線の形状が問題になっていたHAT-P-27b/WASP-40bについては、この観測では光度曲線のフラットな形状は確認できず、Anderson et al. (2011)やSada et al. (2012)が得た丸みを帯びた光度曲線を得た。
そのため、この惑星は恒星をかすめるようにトランジットしているという結論を得た。

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