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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1803.02840
Raymond et al. (2018)
Interstellar object 'Oumuamua as an extinct fragment of an ejected cometary planetesimal
(放出された彗星状微惑星の枯渇した破片としての恒星間天体オウムアムア)

概要

’Oumuamua (オウムアムア) は,太陽系内を双曲線軌道で通過しているところを発見された.この天体の表面の色は,太陽系内の揮発性物質豊富な天体に似ているが,太陽への近接遭遇の最中にガスの放出や活動を見せないという明らかな矛盾点がある.

ここでは,その矛盾は巨大惑星による微惑星の惑星系外への放出の動力学によって説明できる可能性があることを示す.

オウムアムアは,海王星〜木星質量の巨大惑星を形成した惑星形成円盤の中で形成された,彗星状の微惑星の枯渇した破片であるという説を提案する.オウムアムアの母天体は惑星系からの放出に至るまでに,巨大惑星と近接遭遇を起こし,シューメーカー・レヴィ第9彗星が木星に接近した際と同じように潮汐破壊によって小さい破片へと破壊される.

動力学シミュレーションを用いて,惑星系からの放出に先立って 0.1 - 1% の彗星状の微惑星が惑星との破壊的な遭遇を経験することを示す.岩石微惑星は氷微惑星と比べて高密度であるため,遭遇時に破壊されづらい.

近接遭遇によって破壊された後,破片は中心星に十分に接近して表面の揮発性物質を失い,枯渇した状態になる.オウムアムアのような天体の破片は恒星間天体の集団における質量としてはわずかな割合しか占めないが,数的には多いと考えられる.

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