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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1803.02847
Sheehan & Eisner (2018)
Multiple Gaps in the Disk of the Class I Protostar GY 91
(Class I 原始星 GY 91 の円盤中の複数のギャップ)

概要

ρ Ophiuchus (へびつかい座ロー星) L1688 分子雲コンプレックス中にある class I 天体 GY 91 の,これまでで最も高い空間分解能の ALMA による観測結果について報告する.観測は,870 µm と 3 mm 波長でのダスト連続波放射の撮像を行った.

GY 91 は半径が ~ 80 AU の円盤を持っている.また円盤の傾斜角は ~ 40° である.
しかし最も面白い特徴は,この円盤の 10, 40, 70 AU の位置に暗いギャップが存在していることである.それらの特徴を円盤の表面密度分布におけるギャップだと仮定してモデル化し,それぞれのギャップの幅をそれぞれ 7, 30, 10 AU と推定した.

これらのギャップは,HL Tau 周りの円盤に見られるギャップと著しく類似している.このことは,ギャップは円盤中に隠された土星質量の惑星によって形成されている事を示唆する.

GY 91 と HL Tau の相対的な年齢に制約を与えるため,HL Tau のエンベロープと円盤についてもモデル化を行い,これら 2 つの天体は似た年齢であることが分かった,しかし GY 91 の方が若い可能性がある.
ギャップの形成に関しては,スノーラインや磁気的デッドゾーンが原因になっている可能性もある.しかし,もし惑星が実際にギャップを形成しているのであれば,ギャップを形成している土星質量の惑星は,原始惑星系円盤の寿命の最初の ~ 50 万年の間に形成されている必要がある
※注釈
GY 91 の天体名における "GY" は,Greene & Young (1992) から取られている.この論文では,ρ Ophiuchus 領域の暗黒星雲を近赤外線でサーベイ観測した結果を報告している.その観測から,481 個の天体を検出し,それらがカタログ化されている.GY 91 はその中の 91 番目の天体である.

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