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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1803.03648
Fung & Lee (2018)
Inner Super-Earths, Outer Gas Giants: How Pebble Isolation and Migration Feedback Keep Jupiters Cold
(内側のスーパーアース,外側の巨大ガス惑星:ペブル孤立と移動フィードバックはどのように木星型惑星を低温に保つか)

概要

巨大ガス惑星 (ここでは 100 地球質量程度以上) の大部分は,中心星から ~ 1 au 以遠の距離に発見されている.一方で 1 au 以内の領域では,惑星は 2 - 20 地球質量の範囲のスーパーアースが大部分を占める.
ここでは,内側にスーパーアースがあり外側には巨大ガス惑星があるという二分性は,惑星がほぼ粘性のない円盤中で形成された場合に自然に再現されることを示す.


層流の円盤 (laminar disk) 中では,惑星は自身の軌道から容易に円盤ガスを排除することが出来る.惑星軌道の内側に溜まったガスからのフィードバックトルクは惑星の内側への移動を減速し,最終的に惑星の移動は停止する.

さらに惑星軌道の外側の圧力極大領域にペブル (数センチメートル程度の固体粒子) や固体成分が捕獲され,惑星への固体成分の供給が途絶える.そのため,巨大ガス惑星は遠方の低温な場所で形成され,低温なその場所に留まったままになる.より重いコアは遠距離で形成されやすく,円盤フィードバックがある状況下ではほとんど移動しない.

このシナリオを,最大で 105 年にわたる,円盤-惑星相互作用の二次元流体力学シミュレーションを用いて再現した.シミュレーション中では,惑星の移動と惑星へのペブルの降着を,円盤フィードバックによって惑星移動が終わりを迎えるまで追った.
また,原始惑星コアが暴走ガス降着を起こして巨大ガス惑星に成長するかどうかは,1 次元ガス降着モデルを計算することで決定した.

今回のシミュレーションの結果,非粘性の最小質量円盤では,巨大ガス惑星は ~ 0.5 au 以内では形成されず,また円盤が存在している間その領域を移動することも出来ないことが分かった.また円盤質量の依存性についても調べ,低質量の円盤ではガス惑星は遠方で形成される事を見出した.

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