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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1803.07083
Kegerreis et al. (2018)
Consequences of Giant Impacts on Early Uranus for Rotation, Internal Structure, Debris, and Atmospheric Erosion
(初期天王星への巨大衝突の自転,内部構造,破片,大気侵食への帰結)

概要

若い天王星への巨大衝突の詳細な影響を調べるために,smoothed particle hydrodynamics (SPH) シミュレーションを行った.巨大衝突を経験した後の天王星の内部構造,自転,大気の保持,軌道に放出される物質の組成についての研究を行った.

衝突天体の岩石コアに由来する物質の大部分は,ターゲット天体 (天王星) のコアに落下する.しかし高角運動量衝突の場合は,多くの量が氷の層に塊状に異方的に分配される.さらに,衝突体の氷とエネルギーの大部分は,~ 3 地球半径の位置の,高温で高エントロピーのシェル領域に供給される.これは,観測される天王星内部からの熱流が不足していることを説明することができ,また天王星の非対称な磁場構造を理解するのに適している.

今回の計算では,低分解能シミュレーションで行われた過去の研究での結果を検証した.それは,少なくとも 2 地球質量の質量を持つ衝突天体が,衝突後の天王星の十分な自転速度を生成できるという説である.

少なくとも 90% の大気は衝突後も最終的な惑星に束縛されたままだが,2 または 3 地球質量の衝突天体によって,半分以上は惑星のロッシュ半径を超えて放出される.この大気侵食は,衝突天体の角運動量が中間的な値の時に最大となる (~ 3 × 1036 kg m2 s-1).

衝突天体の質量が 3 地球質量の場合よりも,2 地球質量の方が岩石は効率的に軌道上に放出され,天王星の衛星形成に利用できるようになる.これは,破片の供給には潮汐破壊を必要とするが,より重い衝突天体の場合は潮汐破壊が抑制されるからである.

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