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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1508.07027
Street et al. (2015)
Spitzer Parallax of OGLE-2015-BLG-0966: A Cold Neptune in the Galactic Disk
(スピッツァー宇宙望遠鏡によるOGLE-2015-BLG-0966の視差:銀河円盤中のコールドネプチューン)

概要

重力マイクロレンズ法を用いて、"cold Neptune"を発見した。
質量は 21 ± 2地球質量であり、中心星は 0.38太陽質量のM型星である。
この系は、銀河中心方向に 2.5 - 3.3 kpcの距離に位置している。

またこの重力マイクロレンズイベントはスピッツァー宇宙望遠鏡でも同時に観測されており、これによって大きな視差効果が得られる。

スピッツァー宇宙望遠鏡を用いたマイクロレンズ探査

重力マイクロレンズ法で検出された惑星系のパラメータを決定するためには、視差によって得られるパララックス効果 (parallax effect)が重要であるが、パララックス効果の検出はいつも可能なわけではない。
そこで、宇宙望遠鏡を用いた観測と組み合わせて視差を得るというのはひとつの解決策である。

スピッツァー宇宙望遠鏡は地球からおおむね 1 AU程度の距離にあるため、"microlens parallax satellite"としては適している。
しかしスピッツァー宇宙望遠鏡と組み合わせて重力マイクロレンズ観測を行うことにはいくつかの困難がある。

困難さの一つは、観測期間が限られるという点である。
太陽との角度の関係上、地球からの観測とスピッツァー宇宙望遠鏡からの観測で同時期に銀河中心方向を観測できるのは、1年のうち連続して 38日間のみである。

2つ目は、マイクロレンズイベントを起こす天体は地上観測から予め発見しておく必要があるという点である。

3つ目は、地上観測とは観測波長が異なるという点である。
スピッツァー宇宙望遠鏡では 3.6 μmでの観測を行っているが、これは重力マイクロレンズの地上観測よりも 4.5倍長波長である。
このことによる困難さの詳細については Yee et al. (2015)を参照。

今回の惑星発見は、スピッツァー宇宙望遠鏡でのパララックスを用いて質量と距離がよく定められた2番目の例である。一番初めは OGLE-2014-BLG-0124Lbである。

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