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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1805.08820
Cañas et al. (2018)
Kepler-503b: An Object at the Hydrogen Burning Mass Limit Orbiting a Subgiant Star
(ケプラー503b:準巨星を公転する水素燃焼質量限界にある天体)

概要

APOGEE 装置を用いた分光観測による視線速度データと,Gaia での距離測定結果から,従来は惑星だと考えられていたケプラー503b が,実際には褐色矮星と低質量の恒星の境界に近い質量を持つ天体であることが明らかになった.

ケプラー503b は,準巨星ケプラー503 の周りをほぼ円軌道で 7.2 日周期で公転している.

恒星モデルから導出した中心星の推定質量を用いると,ケプラー503b は 0.074 ± 0.003 太陽質量 (78.6 ± 3.1 木星質量),0.099 太陽半径 (0.96 木星半径) と推定される.なおこの推定は,ケプラー503 系の天体が同年代であると仮定している.また中心星の進化状態から,年齢は 67 億歳程度と推定されている.

ケプラー503b は水素核融合を起こす限界質量に近い質量を持ち,褐色矮星と,非常に低質量の恒星の境界をまたぐ質量である

将来のジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による,より詳細な視線速度測定と二次食の分光観測から,ケプラー503b のスペクトルの物理を理解して,よりよく制約するための物理パラメータと年齢の測定値が改善されることが期待される.

この系は,天体物理的な偽陽性から本当の惑星を区別するためには,視線速度観測が重要であるという点を示す例である.また今回の結果は,ケプラーで発見された惑星候補天体の multi-object APOGEE instrument を用いた SDSS-IV モニタリングでの最初の結果である.

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