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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1807.04301
Bourrier et al. (2018)
The 55 Cnc system reassessed
(かに座55番星系の再評価)
最も内側を公転する かに座55番星e は,中心星に異常に近接した軌道を持つスーパーアースである.最近の観測では,一定量の大気が存在しているだろうと考えられているが,その組成や惑星の性質は未知のままである.
ここで導出したかに座55番星e の質量 (8.0 ± 0.3 地球質量) を,ハッブル宇宙望遠鏡の STIS の観測で改善された光学的な半径の値 (1.88 ± 0.33 地球半径) と組み合わせ,惑星の平均密度の推定値を改善した.得られた密度は,6.7 ± 0.4 g cm-3 である.
改善されたこれらの特徴を元にして,かに座55番星e のあり得る内部構造について,一般化されたベイズモデルを用いて特徴付けを行った.
その結果,この惑星は重い大気に包まれているであろうということを確認した.大気は惑星半径の数%を占めていると考えられる.
重い大気を持っているのではなく,大気下層に水の層が存在しているという可能性を否定は出来ないが,この可能性は低いと考えられる.これは,スペクトル全体に渡るこの惑星の観測結果と,惑星が強い輻射を受けていることによるものである.
arXiv:1807.04301
Bourrier et al. (2018)
The 55 Cnc system reassessed
(かに座55番星系の再評価)
概要
55 Cnc (かに座55番星) の 20 年間に渡る測光と分光データを用いて,中心星の自転とその磁気サイクルを測定した.また,この系の視線速度解析に対して測定した磁気サイクルの影響を適用することで,この系にある最も外側の巨大惑星と,その他の 4 つの惑星の特徴を修正した.最も内側を公転する かに座55番星e は,中心星に異常に近接した軌道を持つスーパーアースである.最近の観測では,一定量の大気が存在しているだろうと考えられているが,その組成や惑星の性質は未知のままである.
ここで導出したかに座55番星e の質量 (8.0 ± 0.3 地球質量) を,ハッブル宇宙望遠鏡の STIS の観測で改善された光学的な半径の値 (1.88 ± 0.33 地球半径) と組み合わせ,惑星の平均密度の推定値を改善した.得られた密度は,6.7 ± 0.4 g cm-3 である.
改善されたこれらの特徴を元にして,かに座55番星e のあり得る内部構造について,一般化されたベイズモデルを用いて特徴付けを行った.
その結果,この惑星は重い大気に包まれているであろうということを確認した.大気は惑星半径の数%を占めていると考えられる.
重い大気を持っているのではなく,大気下層に水の層が存在しているという可能性を否定は出来ないが,この可能性は低いと考えられる.これは,スペクトル全体に渡るこの惑星の観測結果と,惑星が強い輻射を受けていることによるものである.
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