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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1807.06548
Barkaoui et al. (2018)
Discovery of three new transiting hot Jupiters: WASP-161 b, WASP-163 b and WASP-170 b
(3 つの新しいトランジットするホットジュピターの発見:WASP-161b,WASP-163b と WASP-170b)
視線速度観測でのフォローアップ観測を,Euler/CORALIE 分光器を用いて行った.また高精度のトランジット光度曲線を TRAPPIST-North, TRAPPIST-South, SPECULOOS-South,NITE と Euler telescope で行った.これにより,惑星の質量と半径を正確に決定した.
これらの惑星が受けている輻射のレベルと惑星質量から,これらの惑星サイズは強い輻射を受けている巨大惑星の一般的な構造モデルとよく一致することが分かった.
金属量:[Fe/H] = 0.16
スペクトル型:F6V
質量:1.39 太陽質量
半径:1.712 太陽半径
光度:4.44 太陽光度
等級:V = 11.1
軌道長半径:0.0673 AU
密度:1.66 木星密度
質量:2.49 木星質量
半径:1.143 木星半径
平衡温度:1557 K
日射量:1.35 × 109 erg s-1 cm-2
金属量:[Fe/H] = -0.34
スペクトル型:G8
質量:0.97 太陽質量
半径:1.015 太陽半径
光度:0.84 太陽光度
等級:V = 12.5
軌道長半径:0.0266 AU
密度:1.07 木星密度
質量:1.87 木星質量
半径:1.202 木星半径
平衡温度:1638 K
日射量:1.63 × 109 erg s-1 cm-2
金属量:[Fe/H] = 0.22
スペクトル型:G1V
質量:0.93 太陽質量
半径:0.938 太陽半径
光度:0.77 太陽光度
等級:V = 12.8
軌道長半径:0.0337 AU
密度:1.21 木星密度
質量:1.6 木星質量
半径:1.096 木星半径
平衡温度:1422 K
日射量:9.3 × 109 erg s-1 cm-2
150 地球質量より重い惑星に対して導出された経験的な関係 (Weiss et al. 2013) では,
\[
\frac{R_{p}}{R_{\bigoplus}}=2.45\left(\frac{M_{p}}{M_{\bigoplus}}\right)^{-0.039\pm0.01}\left(F/\rm erg\,s^{-1}\,cm^{-2}\right)
\]
と書ける.これを用いると,半径はそれぞれ 1.61 ± 0.30,1.20 ± 0.34,1.15 ± 0.31 木星半径と推定され,これらは測定された半径と整合的である.そのためこれらは “標準的” なホットジュピターであり,標準的なモデルから外れた半径異常を示すホットジュピターではない.
arXiv:1807.06548
Barkaoui et al. (2018)
Discovery of three new transiting hot Jupiters: WASP-161 b, WASP-163 b and WASP-170 b
(3 つの新しいトランジットするホットジュピターの発見:WASP-161b,WASP-163b と WASP-170b)
概要
WASP-South トランジットサーベイで,3 つの新しいトランジットホットジュピターを発見した.発見されたのは,WASP-161b, 163b, 170b である.視線速度観測でのフォローアップ観測を,Euler/CORALIE 分光器を用いて行った.また高精度のトランジット光度曲線を TRAPPIST-North, TRAPPIST-South, SPECULOOS-South,NITE と Euler telescope で行った.これにより,惑星の質量と半径を正確に決定した.
これらの惑星が受けている輻射のレベルと惑星質量から,これらの惑星サイズは強い輻射を受けている巨大惑星の一般的な構造モデルとよく一致することが分かった.
パラメータ
WASP-161 系
WASP-161
有効温度:6400 K金属量:[Fe/H] = 0.16
スペクトル型:F6V
質量:1.39 太陽質量
半径:1.712 太陽半径
光度:4.44 太陽光度
等級:V = 11.1
WASP-161b
軌道周期:5.4060425 日軌道長半径:0.0673 AU
密度:1.66 木星密度
質量:2.49 木星質量
半径:1.143 木星半径
平衡温度:1557 K
日射量:1.35 × 109 erg s-1 cm-2
WASP-163 系
WASP-163
有効温度:5500 K金属量:[Fe/H] = -0.34
スペクトル型:G8
質量:0.97 太陽質量
半径:1.015 太陽半径
光度:0.84 太陽光度
等級:V = 12.5
WASP-163b
軌道周期:1.6096884 日軌道長半径:0.0266 AU
密度:1.07 木星密度
質量:1.87 木星質量
半径:1.202 木星半径
平衡温度:1638 K
日射量:1.63 × 109 erg s-1 cm-2
WASP-170 系
WASP-170
有効温度:5600 K金属量:[Fe/H] = 0.22
スペクトル型:G1V
質量:0.93 太陽質量
半径:0.938 太陽半径
光度:0.77 太陽光度
等級:V = 12.8
WASP-170b
軌道周期:2.34478022 日軌道長半径:0.0337 AU
密度:1.21 木星密度
質量:1.6 木星質量
半径:1.096 木星半径
平衡温度:1422 K
日射量:9.3 × 109 erg s-1 cm-2
議論
今回発見された惑星の半径は木星よりやや大きく,質量は木星より重い.これらの質量と受ける輻射を元にすると,理論モデル (Fortney et al. 2007) は半径をよく再現可能である.このモデルでは,コア質量が数十地球質量で,系の年齢は数億年以上を仮定している.150 地球質量より重い惑星に対して導出された経験的な関係 (Weiss et al. 2013) では,
\[
\frac{R_{p}}{R_{\bigoplus}}=2.45\left(\frac{M_{p}}{M_{\bigoplus}}\right)^{-0.039\pm0.01}\left(F/\rm erg\,s^{-1}\,cm^{-2}\right)
\]
と書ける.これを用いると,半径はそれぞれ 1.61 ± 0.30,1.20 ± 0.34,1.15 ± 0.31 木星半径と推定され,これらは測定された半径と整合的である.そのためこれらは “標準的” なホットジュピターであり,標準的なモデルから外れた半径異常を示すホットジュピターではない.
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